第192話
「そういえばジュリアナさん、お義母さんの名前聞いてもいい?」
「そう言えばお母さん。私におかえりなさいって言ってヒロキくんにようこそって言って自分の名前は言ってなかったね。お母さんの名前はティーミルだよ」
ティーミルさんね。呼ぶ時はお義母さんって呼ぶことになるだろうけど。
しっかり覚えておこう。
「ほんとにジュリちゃんが男連れて帰ってきてる!?」
ティーミルさんに何か言われてこちらを見たジェニーさんが俺とジュリアナさんに驚いている。
あの人俺らのこと気づいてなかったのか。
自分の知らない酒に夢中だったんだな。
いや夢中だからって同じ部屋にいる人に気づかないってある?
流石、同族にまで酒狂いって言われるだけはある。
「ヒロキくんがアイアンリザードの討伐をお願いされたから丁度いいと思って一緒に帰って来たんです」
「あのジュリちゃんが結婚するとは……
私の娘は誰に似たのかお酒があれば子供なんていなくてもいい。寧ろ妊娠したら酒が呑めなくなるじゃん。なんてまだ言ってるのに……一体誰に似たのか……」
あって数分しか経ってないですけど。貴女に似たんだと思いますよ?
「何言ってんの?私がジュリを産む前の貴女だって全く同じこと言ってたでしょ?生まれたばっかりのジュリを見て子供が欲しくなって人間の女捕まえて子供作ったんじゃない」
やっぱり……
「じゃあ、ジュリちゃんの子供を娘に見せれば問題ないね」
そうかもしれないけど、そうじゃなだろ……
「子供が産まれたら見せに行くぐらい良いけど。お母さんは今日からどこに泊まるの?ついでに私達も」
そう言えばジェニーさんが入ってくる時にドアを壊して入ってきちゃったから家に泊めてもらうこと出来ないね。
「そりゃジェニーのせいでこうなってるんだから、ジェニーの金でこの街1番の宿に泊まってやろうかと。って言うかせっかく娘が旦那連れて帰ってきたのに家に泊めてやることもできないって……ほんとやらかしてくれるよねジェニーは…やっぱりこの本渡すのやめようかな」
ティーミルさんのイライラが再発してしまったらしい。
ジェニーはホテル代でもなんでもださせて頂きますのでどうか怒りをおおさめくださいと謝っている。
「良かったらお義母さんアストの家に来ますか?転移ポイントを設置してから帰ればすぐにへパスに帰って来れるし」
初めての挨拶だからジュリアナさんと2人で挨拶したかったからアイギスをアストに転移で送ったから転移ポイントもへパスの外に設置してある。
「家の中にあるものも全部収納しちゃえば直ぐに工事を始められるね。建物もヒロキくんが壊しちゃう?」
その方が早く工事を始められるけど、ジェニーさんはお酒職人であって建築家じゃないから今、そこまでやってもすぐに工事は始まらないんじゃない?
「と言うかあっさり言ったけど。ヒロキくん空間魔法も使えるの?ほんとなんでもできるんだね〜。折角誘ってくれてるんだしお世話になっちゃおうかしら。確かダンジョンでミスリル鉱脈が見つかるんでしょ?ついでに1稼ぎしようかしら」
ティーミルさんが家に来るのが決定したので
家の中にあるものを根こそぎストレージに収納していく。
最近は使ってないけどフォルダわけ機能でティーミルさんのものだとわかるように分けてあるので混ざってしまってどれがティーミルさんのものか分からなくなってしまったということもおこらない。
「じゃあ、明日貴女の酒造にこの本は持ってくから。しっかり反省しときなさい」
反省は大事だよね。ジェニーさんだけ置いてアストに転移した。
「転移ってこう言う感覚なんだね。変な浮遊感があったと思ったら、到着してる」
「あれ?ティーミルさんじゃないですか。お久しぶりです」
「あら?カエデちゃんじゃない。もしかしてカエデちゃんもヒロキくんのお嫁さんなの?」
「はい、そうなんですけど。ジュリアナ伝えてなかったのか?」
「他にも嫁はいるとは伝えてたんだけどね。名前とかは伝えてなかったね。そういえば」
カエデさんとティーミルさんは元から知り合いだった見たい。
まぁ、ジュリアナさんとも俺と出会う前から友人だったみたいだし知り合いでも可笑しくないか。
「ドワーフと鬼どちらも酒好き人種だからね。自然と仲が良くなるんだよ」
そう言う繋がりもあるのね。
「そう言えばヒロキ。ウイスキーってなに?私、異世界のお酒、日本酒系しか呑んでないよ?」
そう言えば、俺が日本酒とか芋焼酎とかしか呑まないからウイスキーだしたことなかったかも。
「やっぱりウイスキー以外にも異世界のお酒はあるんだね〜」
当然、ティーミルさんがウイスキー以外にも異世界のお酒があるというカエデさんの発言を聞き逃すわけも無く……
こうなるとどちらも出さいない訳にはいかないだろう。
朝まで宴会コースだろうから途中まで参加して途中で抜けよう。
流石に朝まで呑み続けるのは俺には無理。
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