第152話
「本日はよろしくお願いしましゅ!」
「おはようございますヒロキさん。彼女が私の妻の1人で初級闇魔法使いのメープだ。ちょっとあがり症なところは有るけど実力は保証します。優秀な闇魔法使いです」
今日はシエラさんのお嫁さんの闇魔法使いに
闇魔法使いの特殊職である〈影魔法使い〉に転職させるため朝からダンジョンの入口に集まっている。
ちなみにメープさんは羊の獣人だ。おっちょこちょいモフモフ魔法少女って控えめ言って最高じゃないですか?
人妻じゃなければ間違いなくアタックしていた。
「ヒロキです。メープさん本日はよろしくお願いします。ところでシエラさん転生の種は持ってますか?販売もできますが」
俺の場合、転職に必要な転生の種に関してはMP交換で手に入るので、もし無いようなら販売するつもりで質問する。
「毒霧の森で採集してきてあるから転生の種については大丈夫です」
特級ダンジョン〈毒霧の森〉は強力な毒霧が充満したダンジョンだけど。転生の種を採集できる植物も自生しているらしい。
まさにハイリスクハイリターンなダンジョンだ。
「分かりました。では早速影魔法使いになりにいきましょう」
3人でダンジョンの1階層に転移した。
「と言っても影魔法使いに転職できるようにする方法は簡単です。闇魔法を使えるジョブが影を使って攻撃する。コレだけです」
本来はダンジョン産のアイテムで影を使って攻撃するという効果のあるアイテムを入手して使う必要があるからちょっと難易度が高いけど。
今回は影を使う妖術のスクロールを用意してあるのでそれを使ってもらうだけなのでお手軽に影魔法使いに転職できる。
他の人に目撃されないように人気のない場所まで移動して、バイコーンをそこまで誘導する。
「メープさんスクロールを起動してください」
「は、はい!【スクロール起動】」
メープさんからスクロールが自動で魔力を吸い取って影縫いが発動してバイコーンを拘束する。
影縫いもダメージはないけど拘束攻撃なのでしっかり影魔法使いに転職するための条件達成に使える。
影縫いで拘束した時点でメープさんは影魔法使いに転職できるようになってるのでバイコーンのトドメは俺がさす。
小狐丸の扱いもだいぶ上手くなってきたな。
神すらダメージを与えることができる
神打・小狐丸だけど。斬るときの刃の角度が少しでも違うと紙すら斬れないという効果を持っている刀だ。
素振りをして実戦を何度もして角度をミスって刀身を粉々にすることもほとんどなくなった。
「後はキャラレベルを99まであげて転生の種を使って影魔法使いを選択するだけですけど。レベル上げも手伝いますか?」
「す、既にレベルは99なので大丈夫です」
じゃあ早速転生しようという事で転生の種を食べて貰う。
「ほんとに影魔法使いがありました!」
「おめでとうございます。じゃあ引き続き
〈影魔法使い〉の上位職〈深影の魔女〉の条件の1つをクリアしてしまいましょう」
影魔法使いで使えない高位の影魔法or妖術を使用すると言う条件があるので今のうちにクリアしておこう。
影法師のスクロールを使ってもらえばこの条件はクリアできる。
「そこまでして貰うとあの契約以外にもなにか追加しなきゃ行けない勢いなのですが…」
「いや、夢の世界に行くなら〈深影の魔女〉になることは最低条件なんです。10分の1の確率で行ってしまう悪夢の世界はキャラレベル1になってしまいます。影魔法使いで行ってしまうと影魔法Lv1になってしまうのでマジで危険なんです」
キャラレベルをあげるとジョブに対応したスキルを習得する女性からしたら悪夢の世界はまさに天敵。
強制的にキャラレベルが1になってしまう悪夢の世界では女性はほとんどのスキルが使えなくなってしまう。
ヘタなジョブで悪夢の世界に行くとただ殺されるのを待つだけになってしまう。
「〈深影の魔女〉ならキャラレベル1の状態でも影魔法のレベルが5あるので逃げ帰ってくる程度の抵抗をすることができます。悪夢の世界に行く確率を下げることはできますけどゼロにすることはできません。なので最低限の対策は必要です」
メープさんが悪夢の世界で死んだなんてことになったらいやすぎる。
最低限悪夢の世界から逃げられるようにするのは当然だ。
と言うわけで影法師を使って分身と2人でバイコーンを倒して貰う。後はキャラレベルを99にするだけで〈深影の魔女〉に転職できる。
本来は1つ目の条件を達成するのが大変なんだけど都合よく俺がいたからあっさりクリアしてしまった。
「あとのレベル上げはご自身でできると思います。なのでレベル20になって影魔法Lv2で覚えた【シャドウサーヴァント】の説明して今日は解散ですね」
シャドウサーヴァントは一言で言えば影で作ったゴーレムを召喚して戦わせることができる魔法だ。
正直この魔法はレベル詐欺だと俺は思ってる。影魔法Lv9とかで覚える魔法とかでも可笑しくない性能してるからな。
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