第135話
「じゃあカワサキはアディルさん達が出発するまでに出来るだけ沢山の追加効果付き料理を作るってことでお願い」
「別にカワサキだけに作らせる必要はないのでは?料理のスキルが獲得できるジョブについている人はそれなりにいるはずです。カワサキの料理の追加効果が高いのは強い魔物やMP交換で交換した異世界の食材を使っているからでしょう」
料理スキルで料理に付与できる追加効果は食材のレア度で変わってくるらしい。
MP交換で交換出来る異世界の食材なんてレア中のレアと料理スキルに判定されたらしい。
疲労回復効果のついた肉じゃがを食べて一瞬で疲れが取れたのはこの世界では存在しない食材を使った結果料理スキルがバグってありえない程付与効果が強化された結果だったようだ。
龍種の肉を使った料理に同じ様に疲労回復効果を使ってもあそこまで劇的な効果はでないらしい。
「確かにそうだけど、料理人が見たことない食材や調味料を見たらどうなると思う?」
しかもただの料理人じゃなくて料理スキルを取得できるジョブを選択している人だ。
「確かにどこで手に入れたのかとか付きまとわれそうですね。異世界の食材は無理だとしても、龍種の肉を使うだけでもそれなりの効果がでます。なので龍種の肉で料理を頼むのなら問題ないのでは?」
確かにそれならなんとかなるか。
「問題なのは龍種の肉ってのがタラスクの肉ってことなんだけど…」
タラスクは血や肉に強力な精力増強効果を持っている。普通の料理になんて使えない。
「あの効果は女性には一切効きません性欲増強ではないですからね。今回参加されるには当然全員女性でしょうしタラスクを使っても問題ないです」
それなら問題なのか…。カワサキ1人で数時間で作れる量には限りがある。
料理人を増やした方が良いのは確かだ。
キャラレベルをあげるためにカエデさんとパニーが毎日のように狩ってくるから大量にストレージの中にタラスクの素材が溜まってるんだよね。
市場価格を暴落させないように売ることもできないし。
ストレージは沢山容量があると言っても無限ではない。
MPを消費して容量を増やすこともできるけど、かなりのMPを消費するので今のところ容量を増やしたくない。
1回目2回目の容量増加はそこまで高くなかったけど3回目から跳ね上がっちゃったんだよね。
なのでタラスクを処理できるのはありがたい。
解体機能って言うストレージに入っている魔物を自動で解体してくれる機能を追加したから解体自体は全部終わってるし。
タラスクを大量に所持してるって事がバレると面倒だから解体を冒険者ギルドに頼めないしどうしようかな?って考えている時に見つけた機能だ。
解体するしないも手動で選択できるしマジで神機能だと思う。
解体する時に俺の魔力を消費するけどそこまで大量に消費するわけじゃないし。
「じゃあそう言うことでサテツはタラスクの肉を持って料理人に料理を頼んできて」
「かしこまりました。ヒロキ様はこの後どうするんですか?」
「家が壊れた人のためにテントをたてに行ってくる」
ちなみにこれはアディルさん達にテントの使い方を教えるためでもあるので早めに行く必要がある。
ハルカちゃんがいるから大丈夫かなって思ってたんだけど、キャンプなんてしたことないからわかんないって言われてしまった。
まぁ、あんまり複雑じゃないワンポールテントだから1回組み立ててる所を見ればたてれるようになるだろう。
「ってな感じでこれがテントのたて方ですね。慣れてなくても30~40分ぐらい有ればたてれると思います」
ちなみにこれはテント本体だけじゃなく、コットなどの組み立て入れての時間である。
「家を直ぐに建てるのは難しい。焦って建てて欠陥住宅を作る訳にもいかないし。だからヒロキくんがテントを用意してくれて助かったよ。この世界のものより性能良さそうだし」
実際には魔物の皮を使った天幕とかダンジョン産の空間が拡張されていて見た目より中が広いマジックテントとか日本のテントより高性能なものも存在する。
勿論そんなテントを数を用意するなんて無理だから、数を用意できるテントの性能比較で日本のテントの方が高性能って話だ。
俺も欲しいな〜マジックテント。ガネーシャ様マジックテント持ってきてくれないかな。
もしくはディラストなら何個か持ってるかな。
アンデッドのリッチになって、アンデッド軍団作ってダンジョンの宝箱をかき集めていた国だからマジックテントも何個か持っててもおかしくないだろう。
今からでもディラスト侵攻に参加するか?
…ディラストからレガリアを手に入れてるし、これ以上なにか手に入れようとしたらいい感情を持たれないだろうな…
仕方ないディラストから手に入れるのは諦めよう。
普通に考えて自力でダンジョンの宝箱から手に入れるか、オークションで競り落とすか。
ダンジョンで手に入れるのが1番か。
この後、瓦礫を撤去した土地にテントをたてまくっているとアディルさんたちの準備が終わったようで出発するとのことなので、セラフィムさんに色々持たせて。
街民と一緒に見送った。
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