第10話

「がぁあああ!痛い痛いいあたい!」


中級回復ポーションのおかげで急速に傷が回復した結果。

正直サイレントスネークのなぎ払い攻撃が直撃した時より痛い。

当然味わったことは無いけど、麻酔なしで体の中ぐちゃぐちゃかき混ぜられているようだ。


こんな叫んだらサイレントスネークがよってくると理解はしているけど。痛すぎて我慢できない。

最終的には痛みに耐えられなくて気絶してしまった。


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「生きてる…でもここどこ?」


怪我の治療の痛みに耐えることが出来ずに無防備な状態で気絶してしまったけど。

どうやら運良く生き残ったらしい。


問題なのは目覚めた場所が知らない場所だってところだけど……。

おそらくサイレントスネークを倒した何かが連れてきてくれたって事だろうけど。

何か物を取られたりとかもしていない。

スマホのマップを開いて現在地を確認すると

目指していたピンが立っている場所だった。


「目覚めたようですね良かった」


スマホでマップを確認していると声をかけられれたので顔をあげると。

コボルトスミスがこちらを見ていた。

普通のコボルトは慎重100cmぐらいでハスキー系の犬の顔をしている魔物なんだけど。

コボルトスミスは顔は同じハスキー系だけど

身長は180cmぐらいあってガチムチ。

ぶっちゃけコボルトと言うかライカンスロープと言われた方が納得出来る見た目をしている。


そんな存在が当然現れたので少し驚く。

助けてくれたんだし悪いコボルトじゃないんだろうけど……。


それに日本語喋ってるよね?魔物って日本語喋れるものなの?

ハーレムクエストを真似て作られてる世界だからこの世界の人類は日本語を喋る。

と神様から聞いている。

異世界に行くことになる訳だけど。

言語ってどうなってるの?神様パワーで解決して貰えるんですか?と質問したらそう言われた。

けど魔物まで日本語を喋れるなんて聞いてない。


取り敢えず。話しかけられてるんだから返事をしないと。


「助けて下さってありがとうございます。

失礼な質問なのですが、貴方の種族はコボルトスミスで間違いないですか?」


「コボルトスミスで間違いないですよ。魔物なので名前は無いので、そのままコボルトスミスと呼んでください」



コボルトスミスで間違いないらしい。

それにしても意思疎通が出来て最初から友好的っぽいコボルトスミスがいるなんてもしかしなくてもコバルトを使った装飾品作り放題?


神様がここに行くと良いよって教えてくれるだけの価値があったな。

最良はテイムされてくれることだけど、最初からそれは無理だろうし。

今は仲良くなれるように行動するべきだ。


「質問ばっかりで申し訳無いんですが。

魔物って人類が理解出来る言葉を話せるもんなんですか?」


助けて貰ったのに質問ばっかりで申し訳ないんだけど。ここら辺はしっかり聞いておきたい。


「龍等の魔物の中で最上位に位置する1部の魔物は人の言葉も喋れますが。コボルト種で人の言葉を喋れるのは私だけだと思います」


なるほど、このコボルトスミスは相当特異的な存在らしい。


「成程、ありがとうございます」


「私たちはゴトウヒロキ様にお仕えする為に神に生み出された存在なので、気になることはドンドンご質問ください」


そう言う感じなんだ。

神様のアフターケアが手厚すぎてちょっと怖くなってきた。

後々、転生した手にあんなに助けてあげたんだから手伝ってとか言って、とんでもないこと手伝わさせられたりしないよね?


とりあえず。相手は神様だし考えてもどうにもならないか。

無茶なことに巻き込まれて死なないように鍛えておこう。


神様からの無茶なお願い以前に今回だって死にかけた。

と言うかコボルト達がいなかったら死んでた。

サイレントスネークって下から数えた方が圧倒的に早い魔物なんだけど…。

早くもっと強くならないとこの世界で生きていくことは出来ない。

神様の無茶ぶりどうこう関係なく強くならないと。

スマホの時計的に日が落ちるまで数時間の余裕がある。


「コボルトスミスさん強くなる為に外に魔物を狩りに行こうと思うんですけど。この周辺にはどんな魔物がいるんですか?」


「ここは鉄鉱脈が眠る岩石地帯で現れる魔物はロックリザードです」


コバルトを生成するには鉄が必要だから鉄が採れる場所をコボルトが拠点にすることは多い。

ここは習性通りってことか。

それにロックリザードなら今の俺でも問題なく倒せる。

ロックリザードは同レベルの魔物の中では突出した物理防御力を誇るので魔法が使えない場合かなり苦戦する魔物だ。

スキル構成によってはサイレントスネークより苦戦するだろう。

俺は雷魔法が使えるから問題なく倒せるはず。


「かしこまりました。お供としてコボルトを1人つけましょう。それと、私が制作したコバルト装備も保管してありますので、そちらもご自由にお使いください」


コボルトがお供に来てくれるのはありがたい。当然コバルト装備で武装しているんだろうし。

それにコバルト装備をあっさり手に入るようになるとか、付与効果を吟味してガッチガチに固めよう。

死にたくないし。



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読んでいただきありがとうございます。




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