第7話
「『物理結界』」
こちらを噛み付こうと口を大きくあけて飛びかかってくるフォレストウルフに対して、物理結界を展開する。
フォレストウルフはフェイントなどは使わず一直線に飛びかかってくるので防ぐのは難しくない。
フォレストウルフは空中で物理結界に衝突して地面に落ちる。
フォレストウルフは全力で走っていた状態で物理結界と衝突しておるので、それなりにダメージを受けているみたいだ。
フォレストウルフが起き上がる前に木刀で撲殺する。
一日中フォレストウルフと戦闘していたのでキャラLvがそれなりに上がって最初に比べて余裕を持ってフォレストウルフを対処出来るようになった。
と言っても魔法を使えばと言うのは最初と変わらず、木刀だけで戦うとノーダメージで勝つ事は難しい。
途中、調子に乗って木刀だけで戦ったら、引っ掻き攻撃を受けてしまい初級回復ポーションを使うハメになってしまった。
傷口にふりかけるだけですぐに治るのは頼もしいけど少し気持ち悪いと思ってしまった。
後、急激に傷を治すからか治った場所が少しの間痒かった。
これ、今回は軽い切り傷だったから痒い程度ですんだけど、もしもっと深い傷や骨折を治す時は激痛を伴うんじゃ…。
もしかしたらそんな事ないかも知れないけど、下手したら怪我した時より激痛を伴う可能性があることに気づき、絶対大怪我しないようにしないと、と気を入れ直した。
「よし!今のフォレストウルフで100,000MP貯まった魔力増加の指輪と交換してしまおう」
さっそく魔力増加の指輪と100,000MPを交換して、ストレージから取り出す。
全く装飾がされていない。メタリックブルー1色の指輪が出てくる。
「あんまり豪華な見た目をしていても、俺に似合わないだろうし。このぐらいシンプルな方が俺好みだな」
指輪を右手の人差し指にはめる。
するとピッタリのサイズに自動で調整された。
サイズの自動調整機能までついているみたいだ。
まぁ、そうじゃないとサイズを選んで買えないから折角MP交換で手に入れてもサイズが合わないから装備出来ないって自体が頻発しちゃうよね。
サイズ調整は何回でも発動するのかな?と指輪を他の指にはめてみたけど。
サイズ調整は発動しなかった。
どうやら最初の1回だけ発動するようになっているらしい。
やり直しは効かなそうだし、今度装備を交換する時は気をつけるようにしないと。
ちゃんと魔力量もしっかり増えた。魔力量が倍になるのがメインの効果なんだから発動してくれないと困るけど。
指輪つけただけで魔力量が倍になるってある意味魔法よりファンタジーかも。
「そんな事より、この指輪の素材コバルトだよね?」
ハーレムクエストにおける、コバルトとは魔物のコボルトが鉄を特殊なスキルを利用して変化させた鉱石だ。
金属としては鉄より少し優れている程度で、良くファンタジー鉱石として出てくるミスリル、アダマンタイト、オリハルコン等の方が性能は高い。
だけど。コバルトには装備品に加工するとランダムな効果が1つ付与されると言う特殊な性質を持っている。
なので、指輪等の装飾品には大人気の金属だったりする。
コバルトガチャなんて呼ばれ方してたな〜。
まぁ、ランダムなので当たり外れが激しいし
コバルトを加工できるのがコボルトの中でもコボルトスミスと言う特殊なコボルトのみなので、まずコボルトスミスをテイムするところから始めないといけなかったりと結構大変だったりする。
しかもコボルトスミスがいるコボルトの群れはコバルト装備で全身武装しているので、付与された効果によっては悪夢のように強いコボルトが誕生することがあるのが辛い。
俺もゲームをやっている時にコボルトスミスがいる群れを見つけて嬉々として突っ込んで行ったら、雷魔法Lv10のスキルが付与されたコバルト装備を持っているコボルトがいて返り討ちにあってしまったことがある。
テイムスキルも所持して無いので今から気にする必要は無いけど。
防具や武器は別の素材で作るけど、当たり効果が付与されたコバルトの装飾品はいくつか欲しい。
ゲーム内では同じ付与効果は重複しないとか装飾品は2つまでとか制限があったけど、今は現実世界。そこら辺がどうなってるのか実験もしてみたいし。
「すぐに始められるものでもないし。コバルトについてはここまでにして、テントに帰りつつフォレストウルフとピクシーを倒して少しでもMPを稼ごう」
魔力増加の指輪に稼いだMPをほぼ全て使ってしまったので、MPをもう少し稼いで帰らないと夜ご飯と明日の朝ごはん分を交換する分のMPが無い。
野営をしなきゃいけない現状でご飯は唯一の癒しなので妥協する訳にはいかない。
SPも100たまったのでLv1の物を1つ覚えられる。
どうやらLv1を取得したスキルは200SPでLv2のスキルの宝珠を交換出来るみたいだし、200までためてLv2を取得するのもありだよな。
そんなことを考えつつ遭遇する魔物を倒してMPとSPに変換しつつテントに帰還した。
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