第6話 訓練と勉強と

 窓から差し込む光に顔をやられて目が覚めた。

 ベッドから体を起こし、軽く伸びをする。

 昨日より体の調子は良かった。これなら闘気法の訓練も大丈夫そうだ。

 まあ、昨日の事を考えれば訓練は厳しいものになるだろうから楽観視できないが。

 寝間着を脱いで昨日貰ったテムロのお下がりの服に袖を通して支度を整える。

 居間に向かうとテムロが台所で朝食の準備をしている最中だった。

 俺が起きてきたことに気付いて調理の手を止め振り返えり笑いかける。


「よお、おはよう。よく眠れたか?」


「ああ、おはよう。お陰様でな」


 そうか、と言いて笑みを深める。


「もう少しで朝飯ができるから、座って待っててくれ」


「分かった」


 テムロに促されて席に着くことしばらく、料理の盛られた木製の食器を持ってテムロも食卓に来る。

 器の中から美味そうな匂いが漂う。その匂いを嗅いでいると腹の虫が鳴いて「早くよこせ」と胃が主張してくる。


「ははっ、そんなに腹空かせてるのか?」


 腹の鳴き声を聞いてテムロは笑う。恥ずかしい。これじゃ俺が食い意地張ってるみたいだ。


「しょうがないだろ、美味そうな匂いなんだから」


「そう言ってもらえると嬉しいよ。けど、せっかくなら食べてから美味いって言ってもらいたいな・・・・・・じゃ、食うか」


 そうして俺達は朝食を美味しくいただいた。

 朝食が済んだ後は身支度を整えて家を出る。

 テムロは狩りの仕事があると言って森へ向かった。

 俺はもちろん昨日クロードと約束した闘気法の訓練へ。

 昨日テムロに村を案内してもらったおかげで迷うことなくコークさんの店までやってこれた。

 店の扉を開けて中に入ると、既にクロードが待っていた。


「おう、ソウジ。あれから体の調子は問題ないか?」


「ああ、大丈夫。むしろ絶好調だ」


「ははっ、そいつは頼もしいな。それじゃあ、始めるか?」


「おう!よろしく頼む!」


「よし。お~い、コーク。また店の裏借りるぞ」


 調理場にいるコークさんに声を掛けると「好きにしな」と了承を得る。


「それじゃ、行くぞ」


 そのまま二人揃って店を出て昨日と同じく店の裏に移動した。


「それで、何をするんだ?」


 裏に着くなりクロードに聞いてしまう。

 だってしょうがない、昨日から内心ワクワクが止まらなかったのだ。


「ははっ、そう慌てるな。まず始める前に・・・・・ソウジ、そのままジッとしてろ」


「ん?分かった」


 言われた通りその場でジッとしていると、おもむろに近づいてきたクロードが俺の両肩に手を置く。


「な、なにするんだ?」


「いいから、ジッとしてろ」


 そしてその手が腕、胸、腹、背中に脚にと全身を何かを調べる様に触ってくる。

 男のごつごつした手が全身を行ったり来たりしていると思うと、かなり気持ち悪い。何を調べてるのか知らんが、早く終わってくれ!


「ふむ・・・・・まあ、分かってたことだが・・・・・・」


 やっと手を止めたクロードは何やらぶつぶつと呟いて考え事をし始める。


「そ、それで、一体何だったんだ?」


 しばらく考え込んでいたクロードはやがて俺に顔向けるとこう言った。


「まずは筋力トレーニングだな」


「は?」


 今何と?


「え?何?筋力トレーニング?」


「そうだ」


「え?闘気法の訓練は?」


 俺はそれを期待していたのに、いきなり筋トレって言われても困惑してしまう。


「俺もそうしたいんだが、その前に筋力を付けておく必要が出てきた」


 クロードは俺の体を頭からつま先まで眺めて、致命的な一言を発した。


「お前、筋肉無さすぎ」


「ガハッ!」


「ガリガリだな。そこら辺にいる奴らだってもう少しあるぞ」


「げはっ!」


 こ、こいつ・・・・・人が気にしてることを平気で言いやがって!

 しかし、クロードの言っていることは本当だ。自分で言うのも癪だが、基本インドア派な俺の体は一般男性に比べれば肉付きはよろしくない。むしろガリガリだ。

 昔これではいけないと思い、ダンベルを買って腕力を鍛えようと思ったり、ジャージに着替えて早朝ランニングなどやってみたが、全て三日坊主で断念してしまってそのままずるずると今に至る。

 ハッキリ言って今なら中学生にすら喧嘩になったら負けるレベルだ。

 ・・・・・・悲しくなってきた。


「闘気法を使うにも体力はいる。それにいざ闘気法を使って立ち回りをしないといけない時に、体が動きについていけなくなって直ぐにバテる。それをしない為にも筋力トレーニングは必須だ。特にお前はな」


 個人的には今すぐ闘気法を学びたいが、そう言われるとグウの音も出ない。


「・・・・・・わかった、やるよ。それで、何から始めればいいんだ?」


 観念して筋トレの内容に意識を向ける。


「まずは走り込みだ。店の周りを右回りに10周、左回りに10周。それが終わったら腹筋100回腕立て100回に・・・・・」


 おいおいおい!


「待て待て!いきなりそんなにするのかよ!」


「そうか?これぐらい普通だろ?」


 クロードの普通とモヤシっ子の俺を一緒にするなよ。


「せめてその半分にしないか?初日にそんなにいっぺんにやったら後が続かないよ」


「んん~・・・・・まあ、そうだな。よし、なら今日はこの半分で様子を見よう」


 妥協してくれてホッと胸を撫で下す。

 良かった。マジであのままやっていたら死んでしまう。


「よし!軽く準備運動したら始めるぞ」


「分かった」




          ♢       ♢       ♢       




 ・・・・・・・結果から言えば、言われた通りのメニューをこなすことは出来た。だが・・・・・・


「ハァハァ、ガハッ!ハァハァ・・・・・オェ・・・・・」


「・・・・・・本当に体力無いな、お前」


 御覧の有様である。

 メニューを終えた俺は現在地面に大の字になってくたばっている。

 や、やべぇ、し、死ぬ。


「せめて今日やったことは軽くこなせるぐらいにならないと、闘気法の訓練までいけないぞ?」


 ま、マジっすか?

 このメニューを出来る様にしないと先に進めないって、ヤバ過ぎないか?


「しばらくは、これを続けていくしかないな。何、継続は力なり、って言葉があるくらいだ、続けていけばその内楽になるはずだ。それまで気合と根性だぞソウジ」


 そんなスポ根のノリで言われても・・・・・いや、なに言ってんだ。ここで止まっていたら強くなんてなれない。

 なら、俺の回答は一つ。


「お、おう。やってやるよ」


 その返答に満足したのか、クロードはニッと笑って頷いた。


「まずは、第一目標はこれになれるところからだ」


「おう!」




         ♢       ♢       ♢      




 あらから、一週間が過ぎた。

 相変わらずクロードの筋トレにヒイヒイ言いながら続けている。

 最初の訓練の次の日には全身筋肉痛で立つのもつらい中、筋トレに励み、さらに次の日も、その次の日もと続き五日過ぎるくらいに初日に比べれば、少しだけ疲労の蓄積具合がましになってきた。

 クロードの言う通り、やり続ければ自然と体は慣れてくるらしい。

 このまま続けて行けばクロードの言っていた第一目標はクリアできそうだ。

 だが、特訓ばかりしているばかりではいけない。

 俺には闘気法以外にも学ばなければいけないことがある。

 それは・・・・・・・


「はい、この問題が解る子はいる?」


「「はいはい!」」


「じゃあ・・・・・コロワ」


「はい!」


 コロワは元気よく席から立ち上がり答えを言っていく。

 俺はそれを聞きながら与えられた羊皮紙に書かれている文字を黒板の縮小版みたいな板に書き写しては消す、と言う作業を繰り返していた。

 ここは教会の一室で、シェスタが子供達の授業をするときに使う部屋だそうだ。

 俺はその授業にお邪魔して、子供達と一緒に勉強をしている。

 なぜこんなことをしなければいけないかと言うと、この世界の知識がこれぽっちも無いからだ。

 それどころか、言葉は分かるのに文字が書けないと言う問題まで出てきてしまっている。

 まあ、なぜか言葉は理解できるからそれは助かるのだが。文字が書けないのは少々、いや、結構問題である。

 なのでこうして今後の事を考えて、恥ずかしながら子供達と一緒にシェスタの授業に参加しているのである。

 フッと手を止めて前を見れば、シェスタが授業をしている姿が視界に入る。

 八人の子供達が今もシェスタの授業を真面目に受けていた。

 子供達に教えているシェスタは慣れた感じで子供達の相手をしている。

 その姿は実に先生をキッチリこなしていた。

 時折子供達の席まで行き、前屈みの姿勢で手元を覗き込んで優しい笑顔を浮かべている姿に視線が集中する。

 いや、目が行くのは顔ではなく、前屈みになることで寄せられる、あのたわわな胸に目を奪われてしまう。

 今教えてもっらている男の子(俺を悪者呼ばわりしたクソガキ)が、シェスタの胸をチラチラと見ている。


(けしからん!実にけしかん!)


 どっちに対してなのかは、あえて言わないが。

 しかし、あの胸はクソガキじゃなくても目が行ってしまうからな。気持ちはわかる。

 と、俺が見ていることに気付いてのか、シェスタがこちらに顔を向けてくる。


(やべ!胸見てたのバレたか?)


 シェスタと目が合うとニコッと笑ってまた子供達の世話へと戻った。


(よかった・・・・・バレてない)


 しかし、本当に可愛いよなシェスタ。

 ここは田舎だからいいけど、もしこれが都会ならシェスタは街を歩くだけで男共を魅了してしまうのではないか?

 そして、そんな男にナンパなどされ、その勢いのままホテルに連れ込まれてベッドに押し倒され、そのたわわな果実をたっぷりと・・・・・


(はっ!何考えてんだ俺!)


 知り合いの女の子をそう言う目で見たら駄目だろ!欲求不満か!

 そういえば、ここに来てからは訓練やら何やらで忙しくて、そっちの方は溜まりっぱなしだな。今度発散することを考えておこう。

 しかし、家にはテムロもいるしな~・・・・・などと考えていると、シェスタが授業終了の声を上げていた。

 子供達はシェスタに「さようなら~」と言って部屋から出てか言っていく。

 後の残されたのは俺とシェスタの二人だけだ。

 俺たち二人はこれから個人授業がある。その為にわざわざ残ったのだ。

 ちなみにアダルトな意味の個人授業ではない。

 本当はそっちの方が断然いいのだが、残念ながら違う。

 今から行うのはこの世界における一般的な事を学ぶ為の授業だ。

 それこそ子供ですら知っている様なことなので、子供達の授業ではなく、個人として教えてもらうことになっていたのだ。


「それじゃあ、始めましょう」


「よろしく」


 机を挟んで向かい合い個人授業が始まる。


「それじゃ前回の復習からね」


 今教えてもらっているのはこの世界の基本的な生活水準の内容だ。

 日本にいた時に比べれば、当たり前だが生活はしにくい。

 例えば水を飲むにしても、井戸から水を汲んで水瓶に移し替えたりと、とても面倒な作業を経てじゃないといけない。

 そう言った細かな事で俺はまだまだ慣れない。

 そこでシェスタにまずは生活における基本的な知識を学んでいるわけだ。

 そうしてしばらくシェスタに色々教わっていると、気付いた時にはもう日が傾き夕方になっていた。


「それじゃ、今日はこれくらいにしましょう。お疲れ様」


「お疲れ。今日もありがとうシェスタ」


「どういたしまして」


 授業が終わり、二人で教会の戸締りをして家路につく。ここ最近はこれを繰り返しているのが現状だ。

 家に帰るとテムロは既に帰宅しており、夕食の支度をしていた。

 出来上がった料理を平らげ、テムロが入れてくれたホットミルクを飲みながら談笑に耽る。


「どうだ?もうこの村の生活には慣れたか?」


 談笑していたらフッとテムロが聞いてくる。


「そうだな、お陰様で大分慣れたよ」


「そうか。クロードとの訓練はどうなんだ?」


「それは全然。最初のころに比べたらマシにはなってきたけど、まだ闘気法の訓練には入ってないからな」


「ハハッ、それは先が長そうだな」


 そんな話をしているうちに段々と眠気が襲ってきた。


「もう遅いし、今日はもう寝るか」


「そうだな」


 眠い目をこすりながら部屋に戻り、そのままベッドに倒れこむ。

 本当にここ最近は訓練に、勉強にとやることがいっぱいだ。

 殆どやることは毎日変わるわけではないが、少しずつ体を鍛え、知らないことを学ぶと言う事は案外充実した事だ。

 自分が一歩一歩成長できている気がしてやりがいがある。


「明日は・・・・朝から、訓練で・・・・・終わったら、教会に・・・・・・」


 そうして明日も一歩でも成長できるように頑張ろうと思った時には、俺は眠りの世界に落ちていった。




         ♢       ♢       ♢     




 ノザル村から距離にして数日と言ったところに寂れた街道沿いに沿うように鬱蒼と木々が多い茂た森があった。

 時刻は深夜を回っていた。辺りは暗く、動物達は息を潜め、夜が明けるのをじっと待っている。

 そのおかげか、森の中は虫達の小さな声だけが聞こえていた。

 否。

 虫の鳴き声以外に声が響いている。

 月が出ているおかげで比較的明るいが、森の中では木々が邪魔おして月の光は届かない。

 しかし、その場所だけは火を焚いているおかげで周辺は明るく照らされている。

 声はそこにいる集団から発せられていた。


「オラッ!もっと鳴け!!」


 ガンッ!


「きゃああああ!!」


 焚火の照らされた男が拳を振り上げて裸の女を殴る。


「い、痛い・・・・も、もう許して・・・・キャッ!!」


 男は殴られて倒れ伏す女に覆いかぶさり腰を押し付ける。


「はあ?許してほしかったら俺様を満足させな!」


「いや、いやぁぁぁぁーーーーーー!!!」


 女の悲痛な叫びが辺りに木霊する。


「ほら、お前もしかっり動け!」


「ひっ!わ、わかり、ました・・・・・」


 もう一人いた女は男の腰に泣きながら跨る。

 その様を他の男達は酒を片手に下卑た笑い声を発しながら眺めていた。

 男達は盗賊だった。

 襲われたのは商人。商人の父と母、兄とその下の妹二人。

 街道には人がそれなりに行きかうので、襲われ様な事はないと高をくくっていたのだが、結果から言えばこの有様である。

 家族と一緒に商品を卸すために街へ向かっている最中に、この盗賊の集団に目を付けられ襲われたのだ。

 男達のすぐそばには荷馬車があり、その周りには載せていたであろう荷物が散乱していた。

 既に荷物はあらかた必要な物は盗られ、後に残るのは打ち捨てられた荷馬車と、商人家族だけだった。

 父は荷馬車を襲われた時に殺され、連れてこられた母と兄妹は恐怖で逃げ出すことが出来ず、盗賊の言う事を聞くしかなかった。

 兄は木に縛られ身動きが取れず、残った母と妹二人は服を裂かれ男共の慰み者にされていた。

 兄は涙を流しながら止めてくれと叫び続けているが、男達は止めようとしない。むしろその叫びが心地いいと言わんばかりに笑うだけだった。

 そんな中一人だけその輪に加わらず、地面に腰を下ろして酒を飲んでいる男が一人。

 この盗賊集団のリーダーであるデップだ。

 デップは他の男達よりも体つきが良く、ガッチリとしている。左の頬には縦に裂かれた大きな傷跡がある。

 野獣の様なその鋭い目は手元の盃に注がれている。

 デップは酒を飲みながら今後の事について考えを巡らせていた。


(この周辺は大体荒らして回った。そろそろ他のとこに行くのもアリか・・・・・)


「アニキ、アニキもどうですか?まだ手ぇ付けてない女を一人残してるっすが」


「ああ?」


 部下の一人がデップに言って親指で指し示す。

 そちらに目を向ければ男に掴まれた、十四、五歳になる蒼い髪の少女がいた。

 少女はまだ幼さの抜けきらない可愛らしい顔立ちをしているが、今は恐怖で顔を引きつらせている。


「・・・・・・・・・そうだな。たまにはこれぐらいの女とヤるのも悪くないか」


「へへっ!アニキ、終わったら俺にもヤらしてくれよ」


 デップは考える。この部下の趣味は幼い少女。それも幼ければ幼いほど良いと言う、変態趣味だ。


(この馬鹿にヤらせると壊れるかもしれないが・・・・・・・)


 壊れたら殺せばいいし、壊れなければ奴隷として売ればいいか、と考え了承する。

 それを聞いて興奮したのかズボンの上からでもわかるくらい膨らませていた。


もそろそろ動くと言っていたし・・・・・よし)


「お前らぁ!」


 デップの一声に男達は手を止め、デップに注目する。


「ここら辺も荒らし回った。そろそろ次の場所に行くことにする」


「デップさん、次は何処にします?俺はそろそろ適当な村にでも行きたいところですがね」


「うむ」


(それも悪くないか・・・・・・)


「よし!次は村を襲うぞ!」


「「イエェェェェェ!!!」」


 その宣告に男達は沸き立つ。

 それを手を上げて黙らせると、デップは今後の詳細を語る。


「もうしばらくここで網を張って、必要な物資を調達する。物資が揃い次第ここを離れる。いいな?」


 それに男達は分かったと答え、デップはそれに満足して頷く。


「よし。なら、今夜は大いに騒ぐぞ!!」


 男達は再び叫ぶと酒を豪快に飲み、笑い、俺にもヤらせろと言いながら女に近づきと騒ぎ始める。


「さて・・・・・俺も景気づけにヤるとするか」


 ニヤリとその顔が下卑た笑みに変わる。

 その顔を向けた先には、これから自分が何をされるのかを悟って恐怖で体を震わす少女が一人。

 デップが怯える少女に近づくにつれ、少女の顔は恐怖で歪んでいく。


「さて、じっくり楽しませて貰おうじゃねえ、か!」


 少女の服に手を掛け、一気に引き裂く。


「きゃああああ!!」


 引き裂かれた服の下からまだ未発達ながらも、しっかりと女を感じさせる体が姿を見せる。


(次はどんなブツを手に入れ、どんなイイ女を手に入れられるかな?)


 それはまるで餓えた獣のように、ドス黒い欲望で滾った心が、体が、デップを突き動かす。

 デップのごつごつした手が少女にゆっくり近づいて行く。


「い、いや・・・・お、お願いします、ど、どうか」


 デップに少女の懇願など耳には入らない。むしろ興奮させるだけだった。

 遂に、デップの手が少女の肌に触れようとする。そして・・・・・・


「た、助けて・・・・・・・・・いや、いやいや、いやぁぁぁぁーーーーーーーー!!!」


 男達の笑い声と、女達の悲痛な叫び声が、暗い森の中に響き渡った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る