グレー 道路
仲仁へび(旧:離久)
第1話
アスファルトに寝転がって空を眺める私。
ふふふ、はたから見たらとっても変人ね。
ここが、裏路地の道路じゃなかったら、きっと注目のまとになっていてわ。
もちろん良いか悪いかでいったら、悪い方の。
はぁ。人生って、ほんとままならない。
まさか、一日でこんなに不幸な事が舞い込んでくるなんて事ある?
朝起きて学校に遅刻したでしょ?
バスに乗る時に、財布を忘れて家に戻ったでしょ。
もうちょっとで学校につくって時に、カラスにふんを落とされたでしょ?
学校についたらついたで、苦手な授業ばっかりでしょ?
体育の時間にとんできたバスケットボールで頭を打って、保健室に運ばれたでしょ?
あたりどころは良かったけど、盛大に出血して頭部が血まみれになったでしょ?
最後の授業でテスト返しがされて、それが赤点だったでしょ?
帰りの前にやる教室の掃除では、皆に全部押し付けられるでしょ?
掃除してたら、先生がやってきて用事をおしつけられるでしょ?
もう踏んだり蹴ったりで嫌になっちゃう。
どうにでもなれって感じで、道路に寝転んでるのが今。
こうしてると色んな事があほらしくなってくるわね。
このまま、地面と一体化して消えちゃわないかしら。
なんて自分でも馬鹿な事考えてるなって思うわ。
そろそろ三つ目の飛行機が空を横切る頃だから、立ち上がらないと。
これ以上寝転がってると、体が痛くなるわ。
はぁ。
体中あちこち、変なごみがついちゃってるわね。
帰ったら、迷わず洗濯機の中へ直行ね。
こうやってリフレッシュして、心機一転。
そこから流れが変わって、良い事がまいこむ。
っていうのが物語ではよくあるパターンだけど。
にゃーん。
てくてくてく。
いま、目の前を黒猫が横切っていったわ。
そう、これは物語ではない。
ままならないのが現実なのよね。
グレー 道路 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます