第491話
洞窟内を進んで行くと、採掘ポイントや茸に植物などもチラホラと発見した。その内、採掘以外の採取はその都度ナビィにどう採取すれば良いのかを聞きながら行ない、まだ巣穴の奥に潜んでいたアイスケイブバットも遭遇したらすぐに倒して行った。
「調べた地形的にあと少しで最奥に到着しますよ。」
「この先だな。それにしてもまだアイスケイブバットが奥に居るみたいだな。」
感知系スキルの反応ではナビィが言っていた最奥に、それなりの数のモンスターが居る事が分かっている。
そんな最奥へとハルトたちは向かい到着すると、最奥の天井には小さな子供のアイスケイブバットが大量に居た。
「あれは子供か?それにしても天井に捕まって動かないのは問題だな。」
どうするべきかを考えていると、ナビィが一つの案を出してくれた。
それはハルトとヒスイとプルンで水魔法を協力して発動し、天井のアイスケイブバットの子供たちを粘度の高い水で捕縛してから雷魔法で倒すと言う方法だ。
ハルトはナビィの提案を採用すると、すぐにヒスイとプルンと協力して魔法発動の準備を行なっていく。
準備をハルトたちがしている間、アイスケイブバットの子供たちからの冷たい糞を飛ばす攻撃はナビィを筆頭にコッコロとミルクが防ぎ、一分ほどでハルトたちは準備を終える。
「ヒスイ、プルン。やるぞ!」
『うん!』
『はーい!』
世界樹の棒を天井に向けて掲げると、ハルトとヒスイとプルンは水魔法を発動して粘度の高い大量の水が、天井にぶら下がっているアイスケイブバットの子供たちを包み込む様にしながら捕縛して行った。
粘度の高い水がアイスケイブバットの子供たちを捕縛していくが、アイスケイブバットの子供たちも抵抗しており、粘度の高い水を凍らせようとしていたが、粘度の高い水は凍り付く事はなくアイスケイブバットの子供たちを捕縛して一塊になる。
その一塊にまとまった粘度の高い水を地面に下ろすと、ナビィとコッコロとミルクが雷魔法を発動して、粘度の高い水で拘束されて捕縛されているアイスケイブバットの子供たちを感電させて殺していく。
水の中からの反応が完全になくなると、ハルトたちは魔法の使用を止めて、粘度の高い水を魔力に還させた。
「子供のアイスケイブバットは何か素材になるのか?ナビィ。」
「特にないですね。それに魔石も大人のアイスケイブバットよりも小さいです。」
それなら回収するのなら魔石だけで構わないで解体するのが面倒くさいなと、思いながらアイテムボックスに収納すると、最奥の広場にある採取物を採取していく。
「これも回収するのか?うんこだぞ。」
「そうです。アイスケイブバットの糞は素材になりますからね。回収しておいてください。」
長い年月を掛けて出来ただろうアイスケイブバットの糞の山を魔法を使って採取する。
一体何に使うのかと思って聞くと爆弾の材料になるらしい。それも珍しい氷属性の爆弾になるのだそうだ。
まあ、それで出来る氷属性の爆弾の威力はコッコロの氷結卵爆弾よりも威力や効力がないそうなので、使い道はそれほどないそうだが、高値で売る事は可能だと教えられる。
そんなアイスケイブバットの糞山をアイテムボックスに回収すると、まだ広場内にある茸や植物の回収を行なっていく。
そうして粗方の採取可能な素材の回収を終えたハルトたちは、いよいよ鉱石などが採掘出来る採掘ポイントから採掘を始める。
「まずは洞窟内全体を土魔法で強度を上げてください。広場はヒスイとミルクが、これまでの道中の坑道はハルトたちが行なってください。」
「分かった。崩落して生き埋めになりたくないもんな。みんな、動いてくれ。」
新しく土属性魔法の効果を強化する杖を複数取り出したヒスイと魔力を高めるミルクを置いて、ハルトたちは広場から出ながら坑道内の壁や天井の強度を強化しながら外を目指して進んで行く。
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