第453話
「ここでガイアドラゴンの解体をするのか?」
やる事を済ませて疲労困憊で簡易拠点で眠りに付いた翌日、ハルトはナビィからガイアドラゴンの解体とゴーレム八号機の修理を済ませてから、土属性の世界樹の迷宮の頂上へと向かう事を提案して来た。
『はい。ガイアドラゴンやゴーレム八号機をアイテムボックスから取り出せるほど、世界樹の木の頂上は広くありません。例え取り出したとしても、はみ出して落下する可能性が高いですからね。』
尻尾が根本から切断されたガイアドラゴンも頭部がないゴーレム八号機も巨大な事には変わらない。
それほどの大きさの物は置けないと言うのなら仕方ないと、ハルトたちはガイアドラゴンの解体から始めて行った。
動かす事が可能な大型ゴーレムも使っての大まかな解体は初日で終わらせたが、全ての解体を終わらせるのに、解体用ゴーレムと採取用ゴーレムに採掘用ゴーレムなど多くのゴーレムを使用して一週間も掛かった。
ガイアドラゴンの解体を終えて、今までのドラゴン系モンスターからは手に入らなかった大地龍の龍玉と言うアイテムが手に入った。
この大地龍の龍玉は膨大な土属性と木属性の魔力を生み出し続けると言う最上級のドラゴンが持つ物らしい。
大地龍の龍玉はナビィから取って置く様に言われ、あるゴーレムを作る際に使うそうだ。
それからゴーレム八号機の頭部の修復は終わらせたが、主砲の魔力砲は建造はせずにゴーレム八号機の修復は終了した。
そして最後にガイアドラゴンを倒して現れた宝箱からオリハルコンが手に入った。ナビィが言うにはオリハルコンは神々が創造した超希少金属で世界樹の迷宮の最下層の宝箱からしか手に入らない金属素材なのだそうだ。
このオリハルコンが宝箱に入っており、宝箱からアイテムボックスに移して行くのに時間が掛かり、最終的にはヒスイたち従魔のアイテムボックスを限界近くまで使うくらいの量が手に入った。
こうして百階層のボス部屋で行なう全ての事を終えたハルトたちは、いよいよ土属性の世界樹の迷宮の攻略を終わらせる為に階段を登って行く。
「ここが頂上!!」
世界樹の迷宮を攻略した先に待っていたのは、世界樹の木の枝葉がびっしりと敷き詰められた葉っぱの絨毯に、天を見上げれば一面光り輝く星空だった。
そして、階段を登って正面に大きなサイズの祭壇が一つ置かれていた。その祭壇の台座の上には淡く光る大きな球体が置かれている。
『ハルト、まずは神珠の元へと向かってください。神珠はあの祭壇の球体の事です。』
「あれの事か。みんな、行くよ。」
歩く度に積み重なった世界樹の葉とその下の枝を踏む不思議な感触を感じ取りながら、ハルトたちは祭壇を目指して進んで行く。
『神珠に触れてください。』
祭壇の階段を登って台座の前にたどり着くと、ナビィに言われた通りに神珠に手を触れる。
『おめでとう。久しぶりの世界樹の迷宮攻略です。約束を守ってくれてありがとうございます、ハルト。』
神珠から聞こえたこの声はどこかで聞いた覚えがある。この声の持ち主かどうか分からないが聞いてみた。
「俺を天才させてくれたリフラス様ですか?」
『そうですよ、ハルト。』
転生した時の一度しか会っていないが合っていた様だ。それにしてもなんでリフラス様の声が神珠から聞こえて来たのだろうか?
『あまり時間は取れないので神珠の使い方はナビゲーション、今はナビィでしたね。ナビィから聞いてください。そしてこれが私からの褒美です。世界樹の棒を神珠に触れさせてください。』
言われた通りに世界樹の棒を神珠に触れさせる。すると、神珠から何かが世界樹の棒に流れると世界樹の棒が光り輝いた。
『これで世界樹の棒の強化は終わりました。残りの世界樹の迷宮の攻略、頑張ってくださいね。』
そう言ってリフラス様からの声は神珠から聞こえなくなった。
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新しく作り直した作品があります
・怪異溢れる世界
以上の一作です
時間がある方は読んでくれると嬉しいです
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