第450話
口内の魔力砲から放たれた魔力光線は逆にガイアドラゴンのブレス攻撃に相殺されて防がれてしまったが、根っこがびっしりと詰まった土壁で防いだ甲羅の魔力砲から放たれた二つの魔力光線はガイアドラゴンに土壁を破壊してダメージを与えた。
『威力が削がれて鱗を破壊する程度に止まった様です。ハルト、ここからは全ゴーレムを壊す気でやりますよ。』
「任せる。勝つぞ、ナビィ!みんな!!」
世界樹の棒に注ぐ魔力量を増やしてゴーレム八号機を中心に魔力で領域を作り出して、ゴーレム八号機の周囲をガイアドラゴンの魔法の起点にさせない様に維持していく。
ヒスイたちもそれぞれの担当する持ち場での作業を行ない、ガイアドラゴンからの攻撃への対処をして行った。
ガイアドラゴンに接近して戦う大型ゴーレム部隊、ゴーレム八号機の甲羅から攻撃を行なう遠距離攻撃部隊、そしてゴーレム八号機の主砲がガイアドラゴンにダメージを与える。
そんな間にも接近して戦う大型ゴーレムたちは、ガイアドラゴンの身動き一つで弾かれ腕の一振りで大きく吹き飛ばされて壊されていく。
そんななかでガイアドラゴンにゴーレム六号機は深々とアダマンタイトの大剣を突き刺すと、ガイアドラゴンに踏み付けられる。
「六号機……ナビィ、助かるか?」
ガイアドラゴンに大きなダメージを与えられる主力のゴーレム六号機が、このままだとガイアドラゴンに踏み潰されて全壊してしまう。
『いえ、六号機には囮になって貰います。ガイアドラゴンは尻尾を切断した六号機に意識が向いてますからね。三号機、やりなさい!』
ガイアドラゴンの意識が六号機に向いたのを感じたナビィの判断により六号機は囮の役割が与えられる。
六号機がガイアドラゴンの注意を引く様に踏み付けられながらも抵抗している間にゴーレム三号機が接近した。
そして、接近したゴーレム三号機は巨大なハンマーをアダマンタイトの大剣の柄頭へと叩き付ける。
「ガッ、グギャアアアアアァァァアアァァァアアアアアアア!!!!!!!!!!!」
深々と刺さっていたアダマンタイトの大剣は、ゴーレム三号機がハンマーで叩いた事で鍔元までガイアドラゴンの身体の中に埋まって行った。
ガイアドラゴンの絶叫がゴーレム八号機の艦橋にも聞こえるなかで、ゴーレム八号機の甲羅の上にある全ての攻撃手段がガイアドラゴンへ追撃に放たれる。
アダマンタイト弾頭が、極太の魔力光線がゴーレム八号機の甲羅から放たれるなか、ガイアドラゴンからこれまでで一番の魔力の高まりを感じ取る。
『道連れにする気ですか。こちらも限界以上の魔力砲で迎撃します。ですが、それで防げるかは分かりません。艦橋内の結界を強化をしましたが、ハルトたちも艦橋内で結界又は防御手段を構築してください!』
「これで最後か。みんな、全力で防御だ。すぐそこまで勝利は目前なんだから、死ぬ気でやるぞ!!!」
『うん!げんかいまでがんばる!!』
『ぼくもがんばるぞー!!』
『あと少しですもの、美味しいお肉が待っていますわぁ!』
『全力の防御を見せますモー!!』
ガイアドラゴンに干渉されない様に妨害を行ないながら、今のハルトたちが出来る限界を超えた様々な防御手段をゴーレム八号機の艦橋内に展開して行った。
そして、ガイアドラゴンとの最後の攻防が始まる。
自身の限界を越えるまで溜めたのか、ガイアドラゴンの喉から口内に掛けて魔力の光が溢れて行き、その閉じた口から漏れ出ていた。
そんな高威力の魔力ブレス攻撃がガイアドラゴンの大きく開いた口から吐き出される時と同じくして、ゴーレム八号機の口内にある砲身から限界を超えて融解寸前になるほどの熱を持ち始めた魔力を光線として放つ為にゴーレム八号機も大きく口を開く。
両者から吐き出され放たれた魔力の奔流はぶつかり合い、ぶつかった魔力が拡散して散らばり衝撃波が発生する。
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新しく作り直した作品があります
・怪異溢れる世界
以上の一作です
時間がある方は読んでくれると嬉しいです
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