第377話
量産型のゴーレム二機により起動された砲台からミスリル弾頭が地面の下から突き出て来たアースドラゴンに放たれる。
それと同時に足場にしていた結界魔法の障壁が破壊されて、ミルクに騎乗していたハルトたちは地面へと落下していく。
『ミルク、行くわよぉ!!』
『はい!コッコロ姉さん!!モー!!!』
風属性魔法をコッコロが発動したことにより落下するスピードが落ちて行き、そこにミルクが結界魔法で足場になる障壁を張ったことで墜落からハルトたちは免れた。
「グギャァアアオオオオオオオオオオオオォォォォ…………ッッッ!!!」
「どうなった!?」
ミスリル弾頭がアースドラゴンに命中したのか、それをハルトは墜落から免れたことで意識が向いて地面から上半身だけを出して、大きな声で悲鳴をあげるアースドラゴンを確認する。
すると、そこにはちょうどアースドラゴンの眉間に突き刺さっているミスリル弾頭が確認できた。
アースドラゴンの眉間にミスリル弾頭が深々と突き刺さっているが、未だにアースドラゴンは生きて痛みに暴れており、上半身を出しているアースドラゴンの付近では地面にひび割れが起きたりなどしている。
因みに、砲台からミスリル弾頭が放たれ、アースドラゴンの眉間に命中したミスリル弾頭はアースドラゴンの鱗や皮を突き破り、その下の肉を破り、最後の防波堤になっていた頭蓋骨に深々と刺さって周囲にひび割れを起こしながら止まったのだ。
『ハルト!ここでアースドラゴンにトドメを刺します!!ゴーレム六号機をアイテムボックスから取り出してください!!!』
「それじゃあ落下して壊れるぞ!!」
『落下して構いません!重力も利用してアースドラゴンにゴーレム六号機をぶつけて倒します!!早くしないと、アースドラゴンが地面の下に戻ってしまう!!!』
焦るナビィの念話にハルトはアイテムボックスからゴーレム六号機を取り出す。
そして、アイテムボックスから出されたゴーレム六号機は重力に引かれるように真っ直ぐに真下に居るアースドラゴンへと向かって落下して行った。
『もう遅い!これでトドメです!!』
落下して行くゴーレム六号機に、流石のアースドラゴンも痛みで苦しみながらも気が付き、痛みを堪えながら地面の下へと逃げようとする。
だが、それは遅く、ゴーレム六号機はズリズリと後ろに下がるように地面の下に戻ろうとするアースドラゴンの頭部にダイブした。
アースドラゴンは少しでも当たらないように首を動かして避けようとするが、それも間に合わずゴーレム六号機が直撃した。
直撃したゴーレム六号機によって、アースドラゴンの眉間に突き刺さるミスリル弾頭にゴーレム六号機がぶつかった拍子に押し込まれて行き、そのままミスリル弾頭はアースドラゴンのひび割れた頭蓋骨を突き破って脳を破壊していく。
「ギャオオオオオオォォォォォォォォォォ……………………。」
そして、アースドラゴンは断末魔の悲鳴をあげると、最後に身体を地面に音と砂埃りを立てながら倒れ込み、そのままアースドラゴンは二度と動くことは無くなるのだった。
「勝った、のか?」
『ハルト!勝ちましたよ!!!』
「勝った……勝ったぞーー!!!!!」
ハルトが今までで一番の巨大な強敵を倒したことで雄叫びのように勝利を喜び。
『かった!かった!!』
『かったーー!!!』
『ふぅ、勝ちましたわぁ。アースドラゴン……次があれば、私の爆弾で倒したいですわぁ。』
『すっごく怖かったけど勝ったモー!!』
そんなハルトの勝利の雄叫びにヒスイたち従魔もアースドラゴンに勝利したことを喜んでいた。
ミシ、ミシ、ミシミシと喜んでいたハルトたちの足元から聞こえ出したと思いば、ミルクの張った結界魔法の足場が崩壊して行き、ハルトたちは落下して行くのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます