第375話
「グガァアオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!」
ミスリル弾頭が命中したことにより、アースドラゴンは悲鳴を抑えて怒りの咆哮をあげた。
『まだ致命傷には足りないですね。ハルト!急いでゴーレム六号機を取り出して!!』
ミスリル弾頭を放った際に発生した衝撃や爆風、砲台の欠片を防いでいた魔法壁や土と水のドームの外にハルトは出ると、アイテムボックスからゴーレム六号機を取り出した。
『アースドラゴンのブレス攻撃の影響で、操作可能な時間は残り十分もありませんね。』
「残り十分で勝てるのか?ナビィ、ここは逃げた方がいいんじゃないか?」
『いえ、このまま戦いましょう。アースドラゴンもミスリル弾頭が二発直弾していますし、アースドラゴンも弱っているはずです!』
先ほどまで咆哮をあげていたアースドラゴンを見ると、確かにミスリル弾頭が直撃した傷跡から大量の血液が流しており、遠目からでも息を荒くして弱っているように見える。
「確かに弱ってるな。みんな、もう一度砲台の準備をするぞ!」
ハルトはアイテムボックスから砲台を取り出してミスリル弾頭を放つ準備を開始した。
砲台の固定をミルクと共にハルトは行なうと、コッコロが卵爆弾を砲台の中へ産み落とす間に木製の砲台を木属性魔法で強化していく。
『急いでください!アースドラゴンが地面の中に潜ろうとしています!!』
「なに?!」
砲台へと集中して向けていた意識をアースドラゴンに戻すと、アースドラゴンはナビィの言う通り、手と頭を使って地面を掘って穴を開けて地面の中へ潜ろうとしていた。
「コッコロ!卵爆弾はまだなのか!!」
『最低限はあれ終わったわぁ。威力は不足するでしょうけど放てるわよぉ。』
「なら、すぐに放つぞ。コッコロが戻って来しだいミスリル弾頭を放つ。ヒスイ、プルン。発射の準備をしてくれ。」
『うん!』
『はーい!』
コッコロが砲台の上から降りてハルトたちの元まで戻ると、ハルトとミルクは砲台発射の衝撃や爆風の防御を固める。
「ヒスイ、プルン。撃て!!」
『はっしゃ!』『はっしゃー!』
そしてハルトの合図で、既に身体の半分以上が地面の下に入って潜るアースドラゴンへと、砲台から発射されたミスリル弾頭が向かって行く。
最低限しか卵爆弾を仕掛けられなかった為か、アースドラゴンへと放たれたミスリル弾頭のスピードは今まで放って来たミスリル弾頭よりも遅い。
その為、アースドラゴンの元にミスリル弾頭が届く頃には、もう既にアースドラゴンの下半身も地面の下で穴から見えていた尻尾の付け根にミスリル弾頭は直撃した。
ミスリル弾頭の威力は高く、アースドラゴンの尻尾の付け根に直撃したミスリル弾頭によりアースドラゴンの尻尾の付け根に大きな穴が貫通する。
「アースドラゴンの胴体には当てられなかったか。」
『それでも尻尾の付け根に命中しましたよ。流石に千切れはしなかったようですがね。さて、ゴーレム六号機を収納して、ミルクに騎乗して逃げますよ、皆さん。』
地面の下でミスリル弾頭が命中して暴れているアースドラゴンを見ながらミルクに騎乗していく。
『怒り狂ったアースドラゴンが地面の下から襲って来るはずです。そして、これはチャンスでもあります。空中に結界を使って移動して上空からミスリル弾頭を放ちます。この攻撃でアースドラゴンを倒しましょう。』
「それで行こう。ナビィ、俺たちは何をすればいい?」
『ハルトは結界の足場を作ってください。ヒスイとプルンは全員の魔力偽装を魔法を使って行ない、コッコロは卵爆弾の準備ですね。ミルクは結界の足場を移動してください。それとハルト、アースドラゴンを誘導するのに魔法を使わして貰います。】
「みんな、聞いたな。ナビィ、魔力を使っての誘導は任せた。それじゃあ行動するぞ!」
そうしてナビィ発案の最後の攻撃が始まった。
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