第368話
五十階層のボス部屋の前で最後の作戦会議をハルトたちは行なった。
『アイテムボックスから取り出したゴーレム六号機がアースドラゴンを抑え込みます。その間にハルトたちは対巨大モンスター用兵器による攻撃を行なってください。ここまで良いですか?』
それぞれハルトたちはナビィの説明に納得する。
『それだけではアースドラゴンは倒せません。ですが、一発だけでもかなりのダメージを与えられるでしょう。今回、作ったミスリル弾頭は十発分。これで仕留められなければ敗北する確率が上がります。十発、これで確実に仕留めてください。』
「分かった。でも、最初の一発な当たればアースドラゴンも警戒するだろうな。」
『ですね。ゴーレム六号機で抑え込みますが、それもどれほど持つか分かりません。』
試射や練習では上手く的に命中していた、
だが、今回のアースドラゴン戦で必ず上手くいくとは限らない。その為、少し緊張し始めてくる。
ヒスイたちもアースドラゴンとの戦いが近付いて来ているからか、精神的にまだ幼いヒスイとプルンや緊張からか汗をかきはじめているミルク。その中でコッコロだけがのんびりとナビィからの説明をきいている。
『皆さん大丈夫ですよ。練習通りに命中させるだけです。気合を入れて行きましょう!』
「ああ!頑張るぞ、みんな!!」
『うん!』『おー!』『えぇ!』『頑張るモー!!』
気合いを入れたハルトたちはポーションと魔法での強化をすると、ボス部屋へと向かいボス部屋の中へ進んで行く。
全員が中へ入ると、ボス部屋の扉が独りでに閉じてボス部屋の草原の中央に巨大な魔法陣が展開される。
『ハルト、急いでゴーレム六号機を!!』
「分かってる!」
ボス部屋の中に入ったハルトはナビィに急かされる中、アイテムボックスから超大型ゴーレムであるゴーレム六号機と六号機の武装を取り出した。
その時、巨大な魔法陣から茶色の体色をしている巨大な翼のないドラゴンが召喚される。
「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「うっ!!!」『ひぅ!』『ひゃー!』『こ、これは!』『うぅぅ!』
召喚されたばかりのアースドラゴンの咆哮はボス部屋の門の前のハルトたちの元まで届き、その身体を振るい上がらせていく。
『ゴーレム六号機、起動します!!!皆さん!行動開始です!!動いてください!!』
「い、行くぞ!!!」
アースドラゴンの咆哮により身体の動きを止められていたハルトたちは、ナビィの念話により動きが止まった身体を動かせるようになり、ハルトたちは行動を始める。
『六号機をアースドラゴンに向かわせます!振動に注意を!!!』
ゴーレム六号機はドシンッドシンッと大きな動きを立てながらアースドラゴンに大盾を構えて向かって行く。
「ガァアアアアアアッ!!!!!!」
接近して来るゴーレム六号機へとアースドラゴンも勢いを付けて向かって行き……そして、ドオーンッ!!!!!!アースドラゴンが繰り出した突進の勢いも付けた頭突きとゴーレム六号機の大盾が衝突する。
『六号機本体の損傷は軽微!アースドラゴンへ攻撃可能な位置に移動を!!!』
「行くぞ、みんな。あそこだ!!」
ミルクに乗ったハルトたちはナビィが指定した攻撃位置へと移動し、指定の位置にたどり着くと、アイテムボックスから一発限りの使い捨ての木属性魔法で作り出した砲台を設置した。
「コッコロ、卵爆弾の用意をしてくれ!!」
『分かっているわぁ。』
コッコロが砲台に卵爆弾をセットし始める。
「ヒスイ、プルン。水属性魔法の防御の用意を!ミルクは俺と一緒に周囲の地面に土属性魔力を込めてアースドラゴンが俺たちに土属性魔法での攻撃をさせないようにするぞ!」
ヒスイ、プルンは水属性魔法の用意を始めて行き、ハルトとミルクは土属性魔力を広範囲に渡り地面に行き渡らせて行く。
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