第362話
特製肉を使いモンスターを呼び寄せるレベルを行なった日から更に月日が二ヶ月経ち、特製肉を使ったレベルの効果もありハルトたちのレベルはミルクも含めて90レベルを超えた。
この頃になるとレベルも上がり辛くなり、レベル上げにより上昇したステータスやスキルレベルの限界までとは行かなくても鍛える為にハルトたちは結界内での修行を行なっていく。
魔力を使って身体能力の強化を行なえるスキルを限界まで使用して、高負荷で行なう修行により上昇するステータスの制御に苦戦することもあったが、ナビィが目標として定めた基準までハルトたちが全員行くと、修行も次の段階に進む。
今までの結界内での修行は魔法系スキルのレベル上げに一日、武器系スキルのレベル上げに一日、生産系スキルに一日、ステータス上げに一日、結界の外に出てレベル上げに三日、これが一週間の修行内容だった。
これから行なう修行は、結界内では生産系スキルのレベル上げに一日、ステータス上げに一日、残りの五日は結界の外に出て特製肉を使った修行を行なう予定だ。
その中でも魔法のみで戦う日や魔法を使わずに戦う日にゴーレムの使用は禁止の日など様々な条件を付けてハルトたちは実戦でスキルを鍛えていくことになる。
そんな日の魔法を使わないでモンスターを倒す日がこんな感じだった。
この日も、ハルトたちは特製肉を使用してモンスターを誘き寄せることから始まる。
魔法を一切使わずに戦う為、事前に魔法で作る罠の設置は一切無い。その為、ハルトたちはお互いに連携しながら戦わなければいけない。
因みに特製肉はモンスターに食べられないようにする為に、モンスターだけを退ける結界で囲み守られており、もし結界を突破された場合は結界の張り直しには結界魔法を使用する。
特製肉で近寄って来るモンスターをハルトたちはお互いに行なえる魔法を使わない遠距離攻撃でモンスターに手傷を負わせていく。
ハルトとプルンなら武器にスキル魔力刃を纏わせた斬撃を飛ばし、ヒスイなら飛距離は少ないが生成した高濃度の酸を飛ばし、魔鋼製の弓兵ゴーレムによる一斉掃射によりモンスターを攻撃する。
因みに、コッコロの卵爆弾は一応ナビィにより魔法の範囲に入ると止められた為、ミルクと同じで遠距離攻撃は行なわない。
それぞれ十機ある剣兵、槍兵、斧兵、盾兵のゴーレムを四方東西南北に配置し操作するナビィの前衛と共にハルトたちの戦いは本格化する。
身体能力を強化するスキルを限界一歩手前で発動したハルトの身体能力は高く、五十階層に現れるモンスターのほとんどに致命傷とは行かないが、かなりのダメージを与えられる威力の一撃を与えられるようになる。
それはハルト以外も例外ではなくゴーレム以外の面々は、ハルトと同じかそれよりも少ないくらいのダメージをモンスターたちへ与えていく。
例えば連携もハルトがスティールリザードの体内に衝撃を送る一撃を与え怯ませると、その隙にミルクがすごい勢いで突進からの頭突きを与えてスティールリザードを倒していたり、プルンがロックリザードマンの武器を弾きガラ空きになった懐にコッコロが飛び込み魔力刃を纏わせた翼刃の一撃で首を刎ね飛ばしたりとモンスターを倒していた。
ナビィの動かすゴーレムたちもそれぞれが連携してモンスターを倒したり、ハルトたちの援護やモンスターの妨害をする。
そんな魔法を使わないレベル上げも、序盤はモンスターの襲撃の量も少なく落ち着いて戦えているが、中盤終盤と時間が経っていくごとにモンスターの数も増えて、特製肉が無くなる頃には近接用ゴーレムは傷だらけになり、ハルトたちも相応のダメージを受けていた。
午前中だけでもそんな感じだったが、実際にモンスターたちとの戦闘時間も一時間から二時間くらいで、それほど長時間の戦闘は行なっておらず、午後の修行までの間にハルトはゴーレムの修復をナビィと終わらせて、昼食後はもう一度ハルトたちは修行の為に午前中と同じように戦うのだ。
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