第360話
そうして罠に引っ掛かった先頭のスティールリザードを倒したのを皮切りに、次々に陣地の周りに仕掛けた罠に引っ掛かるモンスターを倒していく。
次々に罠に掛かったモンスターを倒していくが、モンスターを倒すスピードよりも罠に掛かるモンスターが多くなって来た。
「(コッコロ、頼む!)」
『分かったわ、私の番が来たのねぇ!!』
念話でコッコロに卵爆弾の投擲を要請すると、コッコロから爆撃の了承が出て、次々とコッコロの待機していた中央の高台から卵爆弾が投擲されていく。
ドガーン!!!ドガーン!!!ドガーン!!!ドガーン!!!!
次々に着弾して破裂する卵爆弾の威力に迫り来ていた後方のモンスターたちが、その爆撃でダメージを受け、直撃を受けたほとんどのモンスターは即死し、その周りのモンスターは重傷を負う。
他にも軽傷のモンスターが多数出る中で、ハルトは罠に掛かるモンスターの掃討を終えて、爆撃で傷付いているモンスターの攻撃を始めた。
「(コッコロ、助かった。)」
『気にしないでねぇ。次はヒスイの援護をするわぁ。』
コッコロに援護のお礼を言うと、お礼を受け取ったコッコロは他にも援護要請を受けたようで、ヒスイの援護をする為に念話を切られた。
「それにしても、まだ序盤でここまで来るモンスターが居るのか。多過ぎないか?」
ハルトが独り言で疑問を声に出していると、それを聞いたナビィが答えてくれた。
『世界樹の迷宮がモンスターの生成する時間が、このレベル上げを始める前にあったのでしょうね。』
「それでこんなに多いのか。」
『はい、そうです。ハルト、ワイバーンが来ましたよ。コッコロに頼みますので、ワイバーンを倒す準備をしてください。卵爆弾の投擲タイミングは私が教えます。』
「あれか、その時は頼むぞ。ナビィ。」
まだ離れているが、上空を小さくまだ黒い点が三つこちらに向かって来ている。
三匹のワイバーンの迎撃の為、ハルトは世界樹の棒に魔力を込めながら、アイテムボックスからMP回復ポーションを取り出して飲み干していく。
『ハルト、コッコロが投擲をします!』
ナビィからの投擲の合図を聞いて、ハルトは目を閉じる。すると、爆音が轟く音がハルトの耳に届いた。
「爆音の対処をしていても、ここまで音が届くほどになったか。それでワイバーンはあそことあそことそこか。」
世界樹の棒を順番にワイバーンに向けると、意識を集中してハルトは木属性魔法をメインに幾つかの属性魔法を組み合わせて魔法を発動した。
周囲のモンスターの命を吸い上げていく植物の種のイメージで魔法を発動する。
その魔法により、三匹のワイバーンとその周りの墜落したワイバーンに潰されたが未だに生きているモンスターも合わせて、ハルトは一気に掃討した。
ワイバーンが墜落により傷を負っていたこと、それと周囲に居たワイバーンの墜落に巻き込まれたモンスターも居た為、今回の魔法は上手くいった。
「北側の罠は三分の一を切ったか。ナビィ、もうそろそろゴーレムの出番だ。」
『分かりました。早速用意しますね。』
四十機中、北側に配置されていた十機の弓兵ゴーレムとゴーレム一号機がハルトの乗る高台に集まっていく。
『ハルト、スティールリザードには効きませんから、それ以外を弓兵は攻撃します。ハルトはスティールリザードを任せます。弓兵ゴーレム、構え……撃てぇ!』
ナビィが操作する弓兵ゴーレムは十機すべてが一匹のモンスターを狙って矢を放ってモンスターを倒して行き、ゴーレム一号機が収束された闇属性魔力の光線でモンスターを倒す。
ナビィの操作するゴーレムの参戦のお陰でハルトが倒す目標にするのはスティールリザードのみに変わったことで北側のモンスターも減って来るのだった。
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