第344話
地面から、壁から、天井から奇襲のように現れたのは鉱石を食らうミミズのモンスターであるオーアイーターだった。
三匹のオーアイーターたちが大口を開けて飛び出して来ると、そこに奇襲を警戒していたハルトたちからの反撃が命中していく。
ミルクを狙いオーアイーターは地面から飛び出すが、ミルクには命中しない。
壁から奇襲するオーアイーターに突進するミルクの動きに対処し切れずにただ突き上げるだけだったからだ。
だが、ウネウネと動く柱のようになっているオーアイーターをヒスイとプルンが攻撃する。
『くらえ!』
砂珠の杖を持つヒスイが水属性魔法と土属性魔法を発動し、複数の水の槍で貫き、土の腕でオーアイーターを拘束する。
「ギュアアアアアア!!!!!」
『りょうだんだーー!!!』
水の槍を受けて体液を垂れ流し拘束されて鳴くオーアイーターに、プルンが飛び掛かると複数の剣による斬撃にオーアイーターは切り裂かれる。
一ヶ所に集中するように繰り出された斬撃にオーアイーターは切り裂かれ、真っ二つに切り裂いた。
天井から奇襲して来たオーアイーターの方はと言うと、四機のゴーレムによる攻撃に合っていた。
『まずは足止めですね。』
「ギュアッ!!!!」
一号機、二号機による魔鋼製の槍による刺突で動きを止める。
『次はドリルです。』
「ギュッキュゥゥ!!!!!!」
四号機と五号機に備え付けられたドリルによる攻撃を食らわし、オーアイーターは胴体の二ヶ所を削り取り貫通させる。
『トドメです!』
「ギュッ!!!」
オーアイーターの頭部が地面に落下すると、それでもまだ口を動かして噛み付こうとするオーアイーターに一号機と二号機の刺突が繰り出されてトドメを刺した。
最後に壁から奇襲して来たオーアイーターに対処するハルトたちはと言うと。
「モーー!!!!」
「グキュッ!!!」
身に付ける鎧の上から土属性魔法で土の装甲を纏ったミルクの突進を受けて、飛び出して来たオーアイーターの身体は壁に叩き付けられた。
そこにコッコロの翼に魔力刃を纏った翼撃を受けてオーアイーターは切り裂かれると、更に斬撃で出来た切り傷にハルトが繰り出す世界樹の棒の刺突が突き刺される。
「ここで変形だ!」
「ギュキュアアア!!!!!」
そして、突き刺した世界樹の棒を変形させることで突き刺したオーアイーターの傷口からオーアイーターは引き裂かれて行き、オーアイーターは叫び声をあげていく。
身体の半分が壁に埋まっているオーアイーターの身体が引き裂かれると、その引き裂かれた身体の半分が地面をウネウネと動く。
『動きを止めるモー!!コッコロ姉さん!!』
『そのまま止めていてね、ミルク。トドメは私が刺すわぁ。』
地面を動くオーアイーターをミルクは踏み付けると、動きを一瞬止めたオーアイーターの頭部をコッコロは片足で掴み爪を食い込ませると、嘴に魔力を込めてオーアイーターの頭部を連続で啄ばみ始めた。
オーアイーターも抵抗するが、ハルトもオーアイーターを押さえ込むのに参戦すると、完全に動きを止めてコッコロはオーアイーターを捕食して倒してしまう。
こうして三匹のオーアイーターを倒し終わると、オーアイーターの体液が飛び散る洞窟内を浄化魔法で綺麗にする。
『ハルト、オーアイーターの解体は私たちに任せて採掘をお願いします。』
「分かった。みんなに任せるよ。オーアイーターの糞はこっちの袋に入れてくれ。」
ハルトはアイテムボックスから袋や仕舞ったばかりの石破壊のツルハシを取り出すと、早速洞窟の壁を掘り出していった。
それから目的の鉱脈にたどり着くまでにモンスターとの戦闘は起こらずに済んだ。
そして、ようやく鉱脈が見えてくると、その鉱脈をナビィに鑑定して貰った。
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