第57話

 鐘の音が鳴る頃には空にあった雲がだいぶ晴れて太陽が覗いていた。ヒスイを呼び戻すと俺とヒスイに浄化魔法を掛けてヒスイを抱えると訓練所を出る


 ギルドカードを門兵に見せて門を潜ると昼食を食べに向かう。大通りを通り広場を抜けて大盛り屋に着き中に入る


 昼時で昼食を食べに来たお客さんが大勢いた。店員さんに案内されてカウンターに座りメニューを見ながらナビィと念話で話し合い今日の昼食の代金を取り出しておく


 「すいません」


 「はい、決まりましたか?」


 「この肉盛り焼きと飲み物は麦茶でお願いします」


 「肉盛り焼きと麦茶ですね。少々お待ちください」


 代金を店員さんに渡すと店員さんは厨房に向かっていった。料理が来るまでの間にヒスイに薬草の茎を上げながら待っていると麦茶を先に店員さんは持ってきた


 それから麦茶を飲みながらヒスイに茎を上げて待っていると鉄板を乗せた木のお盆を持って店員さんがきた


 「お待たせしました。肉盛り焼きです。まだ鉄板は熱いので気をつけて食べて下さいね」


 「分かりました」


 鉄板の上にはまだジュウジュウと肉が焼かれており煙が出ていた。昼食の肉を熱さを我慢して食べていく。まだレアの状態の肉を口に入れ噛みながら鉄板の上の肉を焦げないようにしながらまた肉を口に入れる


 ヒスイにも焼いている肉を上げながらナビィの食べた肉の感想を聞きながら昼食を食べ進めていく。途中で付け合わせのジャガイモやタマネギを食べながら肉の味を変えるためにソースを肉に掛けるとまだ鉄板が熱いのかソースがジュウと音がしていた


 ソースのニンニク醤油をかけた事で味が変わった肉を食べていき最後は麦茶を飲んで昼食を食べ終わった


 『「ごちそうさま」』


 大盛り屋を出てまた訓練所に戻る。途中の広場で明日の昼食を買ったり卵や牛乳、野菜なんかも買いながらまた門兵にギルドカードを見せて門を出て訓練所の中に入った


 訓練所の中に入ると魔法の練習をする為に奥の方に向かい午前使っていた場所に着くとヒスイを地面に下ろして魔法の練習を始める。何回か魔法を使っているとナビィから魔法に関してのアドバイスをされた


 そのアドバイスは使う魔法のイメージに名前を付けてより魔法のイメージを固める方法だった。ナビィによると一般的な魔法使いはこの方法で魔法を使っているそうだが熟練の魔法使いは瞬時にイメージを想像して魔法を連続で使用する為にこの方法はしないそうだ


 ナビィはこのやり方に慣れて欲しくはないそうだがそれでも魔法を早く使用できるやり方を掴める可能性があると思うのでとりあえず名前を付けてやってみる事にした


 ハードシードと名付けて硬い種を飛ばす魔法を使っていってみるがあまり変わった様には感じないが続けていく


 魔法の練習を続けていると訓練所の入り口から声が聞こえてきた。一旦魔法を放つのをやめて入り口を見ると複数人の冒険者だろう人たちが入ってきた


 その中から髭が生えているベテランだろうと思わしき冒険者がこっちにきた


 「君は講習の参加者なのか」


 「講習ですか?違いますけど」


 「そうか、ならいいんだ。そこのヒールスライムは君のテイムモンスターか」


 「はい、そうです」


 「そうか、分かった」


 その冒険者だろう人が離れると俺と同じくらいの歳の人たちの所に戻り訓練所を使う様だ


 ここで魔法の練習をやめて世界樹の棒の重さを重くして棒術の練習を行う。魔脈に魔力を通して身体活性を行いながら重くなった事で棒を振りにくくなった世界樹の棒をそれでも前にナビィから教えてもらった型を丁寧にゆっくりとしていく


 魔力の消費は早く先ほどまで魔法の練習もしていたからか魔力が切れてきた。ヒスイをこちらに呼んで一応周りの警戒をお願いしてから瞑想での魔力の回復をする


 日が暮れてくるまで重くした世界樹の棒を使用して棒術の練習をした。帰ろうとヒスイと自分自身に浄化魔法と健康魔法を使用して訓練所を出る時まだあの冒険者たちは訓練所を使用するみたいだ


 邪魔にならない様に訓練所を出るとギルドカードを見せて町に入り大熊亭に向かう。大熊亭に入ると夕食の準備の為か受け付けには居らずアイラがこちらに食堂から来た。預けた部屋の鍵を貰い部屋に帰るともう一度浄化魔法を使ってから軽く装備の手入れをしてアイテムボックスに収納する


 少し休憩していると鐘が鳴り夕食の時間がきた。ヒスイを抱えて食堂に向かうとサーヤが手招きをしていた


 「ハルトお兄ちゃん!こっちこっち!」


 「どうしたんだ。サーヤちゃん」


 「もう夕食頼んだからいっしょに食べよ!」


 「構わないよ」


 ヒスイを下ろして椅子に座る。サーヤと会話をしながらヒスイに薬草の茎を上げていると魔力の放出をお願いされサーヤの手のひらに魔力を放出してあげるとサーヤは目を閉じてサーヤ自身の魔力を探し始めた


 サーヤが練習をし始めて少しして夕食をアイラが持ってこちらにきた。サーヤに声を掛けて魔力感知の練習をやめさせると夕食を食べ始める


 夕食のクリームグラタンを冷ましながら食べていく。ヒスイにも冷ましたグラタンを上げながら夕食を食べ進めていった


 夕食を食べ終わるといつもの様に混んできた食堂の手伝いをサーヤはする様でそこで別れて部屋に戻る


 部屋に戻るとナビィに鐘が鳴ったら教えてくれる様に頼み世界樹の棒を使いやすい形に変えて光魔法の練習を始める。ヒスイも出していた桶に入り魔法の練習をする様だ


 魔力が無くなると瞑想をして魔力の回復しながらナビィに教えられるまで繰り返し光魔法の練習をした


 ナビィに念話で鐘が鳴ったと教えられると瞑想をやめて身体を拭く用意を始める。桶にお湯を入れていく。お湯に布を入れると服を脱いでいき身体を拭いていく


 ヒスイが出していた生命属性の魔力やヒスイの細胞が混ざったお湯で身体を拭いたからか肌が綺麗になっている


 服を着ていくとヒスイにお湯の処理を頼み寝支度をしてベットに座ってステータスを確認する



ステータス

名前 ハルト

年齢 15

レベル 12

ジョブ 【棒術士】【見習い魔法使い】

才能

体力 A

魔力量 A

力 A

耐久 A

器用 A

敏捷 A

魔力 A

精神 A

恩恵スキル

【ナビゲーション】【健康魔法レベル4】【ジョブ増加レベル12】

ジョブスキル

棒術士【棒装備時攻撃力小上昇】【棒術スキル経験値小上昇】【能力値力小上昇】【能力値器用小上昇】見習い魔法使い【魔力消費微軽減】【魔力系スキル経験値微上昇】【能力値魔力量微上昇】【能力値魔力微上昇】

変化スキル

【アイテムボックス】【棒術】【精神耐性】

ノーマルスキル

【棒術レベル15】【投擲レベル6】【風魔法レベル 1】【火魔法レベル 2】【土魔法レベル7】【水魔法レベル7】【木魔法レベル9】【生命魔法レベル9】【死魔法レベル 5】【聖魔法レベル 4】【浄化魔法レベル7】【契約レベル7】【魔力感知レベル14】【魔力操作レベル14】【魔力身体活性レベル8】【アイテムボックスレベル7】【気配感知レベル8】【呼吸レベル11】【歩行レベル10】【回避レベル4】【夜目レベル3】【瞑想レベル10】【集中レベル11】【解体レベル7】【採取レベル7】【調合レベル3】【素材加工レベル7】【魔力回復量増加レベル11】【精神耐性レベル8】



名前 ヒスイ

年齢 2

レベル 11

ジョブ 【見習い粘体士】

才能

体力 B

魔力量 C

力 E

耐久 A

器用 C

敏捷 F

魔力 B

精神 D

恩恵スキル

ジョブスキル

【粘体攻撃時攻撃力微上昇】【粘体術スキル経験値微上昇】【能力値耐久微上昇】【能力値器用微上昇】

変化スキル

ノーマルスキル

【粘体術レベル9】【水魔法レベル8】【生命魔法レベル6】【魔力感知レベル9】【魔力操作レベル9】【吸収レベル8】【酸生成レベル8】【細胞生成レベル7】【魔力回復量増加レベル5】【打撃耐性レベル4】



【風魔法】

 効果

・スキルレベル相当の風属性の魔力を使う事が出来る



 ステータスボードでステータスの確認が終わり今日も身体を動かして疲れたのでもう一度健康魔法を使う


 「ナビィ、ヒスイおやすみ」


 『はい、おやすみなさい、ハルト』


 あくびをしながらベットに横になるとすぐに眠気がきて眠りについた

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