第51話

 町の中に入ると昨日昼食を食べた飲食店に向かい大通りを歩いていく


 (やっぱり昼時だから人が多いな)


 『そうですね、少なければもう少し早く着くのでしょうに』


 人混みを避ける様に進みながら店に着き中に入る。やはりこの店は人気なのかもう人が何人も座って食事をしている


 「いらっしゃいませ、また来てくれたんですね。今からお席に案内しますね」


 店員も昨日も来ていたしヒスイを抱えているからすぐに来たことがある客なのがわかったのだろう


 案内された席に座ると店員に飲み物を頼みメニューを見ながら何を食べるのかナビィと念話を使い話し合って決めお金をアイテムボックスから出して店員を呼ぼうとするとちょうど飲み物を持ってきた所だった


 「このウサギの揚げ焼きを一つお願いします」


 「ウサギの揚げ焼きを一つですね」


 「はい」


 「時間が掛かりますので少々お待ちください」


 ウサギの揚げ焼きの代金を支払い持ってきて貰った麦茶を一口飲んでヒスイに薬草の茎を上げながらウサギの揚げ焼きが来るのを待つ


 それからしばらくしてやっとウサギの揚げ焼きが来た。切って茹でたキャベツの上に揚げ焼きしたウサギの肉が皿に乗って目の前のカウンターに置かれている


 ウサギの揚げ焼きを一口サイズに切り分けながら食べ進めていく。ヒスイに分けたりナビィの食レポに似た感想を聞きながら下のキャベツと一緒に食べたりしながら食べ進める


 「ふぅ……ごちそうさま」


 食べ終わりお腹をさすりながらひと息つき麦茶を飲み干してヒスイを抱き上げてこの店を出る。そういえばと思い店をみるとこの店の名前は大盛り屋という名前の様だ


 ゆっくりと広場を周りながら明日からまた魔境に行くので昼食用に買っていく。そのついでに卵や牛乳なんかも買い八百屋の屋台を覗くと見慣れない野菜があったのでそういった物も買って訓練所に向かって歩き進んでいく


 門兵にギルドカードを見せて門を通り訓練所に入るとやはり人はいなかった。ヒスイを地面に置くとヒスイはピョンピョンと跳ねながら移動すると魔法の練習を始める


 「お腹が落ち着くまでは風魔法の取得を頑張るかな」


 『慣れてきたら今の状態でも動けるように練習していきますよ、ハルト』


 「あーうん、分かってる」


 俺も魔法を使う為の位置に着くと世界樹の棒を構えてイメージをして風属性の魔力に魔力を変換して集めていく


 魔力がなくなってきたら瞑想を行い魔力を回復させるとまた魔法の練習をお腹ぎ収まるまで行い動けるくらいになってきたら棒術の練習をしていく


 瞑想の時間が休憩の時間として日が暮れていくまで繰り返し行なっていく。暗くなってきたらヒスイを呼び戻して抱え上がると大熊亭に帰る


 冒険者ギルドカードを見せて門を通ると大熊亭まで向かい中に入る。受け付けにはサーヤがお手伝いをしていて夕食を食べるの約束をして部屋の鍵を渡して貰い部屋に戻る


 部屋に入ると浄化魔法をヒスイと俺に使い綺麗にしていくと着ていた装備を仕舞い椅子に座りひと息つく


 明かりのついていない薄暗い部屋で一休みしてナビィに後どれくらいで夕食か聞くともう少し掛かる様だから昨日使った治癒の枝を出すと魔法の練習をしていく


 今ある魔力を使い治癒の枝から葉っぱを生やしていく。魔力がなくなってきて練習を終えると生えた治癒の葉っぱを桶に入り魔法の練習をしているヒスイに上げながら葉っぱのなくなった枝を仕舞い薬草の茎を上げていく


 上げていると外から鐘の音が聞こえてきた。食堂に向かう為消化途中のヒスイを抱き上げて一階に向かう。食堂に入るとサーヤがもう夕食を頼んでくれて飲み物も用意してくれた様だ


 「ありがとう、サーヤちゃん」


 「どういたしまして……ねぇねぇ、ヒスイちゃん触っていい?」


 抱き上げているヒスイを見るとナビィが通訳してくれた


 『いいそうですよ』


 「いいって」


 「やった!」


 ヒスイをサーヤに渡すとプニプニと言いながら触り出した。そんなサーヤとヒスイを見ていると夕食を持ってアイラがこちらにやって来た


 「お待たせしました、夕食を持ってきましたよ」


 「ありがとうございます、アイラさん」


 「ありがとう、アイラお姉ちゃん」


 テーブルに料理の乗った皿を置いていく間にヒスイは俺の膝の上に移動してきた。他にも客が来ているのでアイラはそちらに向かう


 「じゃあ食べよっか」


 「うん!」


 『「「いただきます」」』


 今日の夕食は薄く切ったイノシシ肉を焼いた焼き肉の様だ。肉単体で食べたり千切りされたキャベツを肉で包んで食べたりしながらサーヤにどんな練習をしていたか話したりやナビィの食事の感想を聞いたりヒスイに分けながら食事を食べ終える


 ポルゴ水を飲み口をさっぱりさせひと息つくと今日も大熊亭は夕食を食べに来た客で混んでいきサーヤもお手伝いに向かう様だ。食事も終えた事だし部屋に戻るとテーブルにヒスイを置いて魔力を使わない感知や夜目の練習をしていく


 ヒスイに背を向けて魔力や気配を感じる練習をしながらカーテンを閉めて暗くなった部屋を眺めて夜目の練習をする


 ヒスイの気配や魔法を使っているのを感じながら暗くなっても見える様になってきたら魔力を回復させる為に瞑想を行い回復したら治癒の枝を使った魔法の練習を魔力がなくなるまで行いそれを鐘が鳴るまで繰り返し行う


 瞑想途中で鐘の音が鳴るとナビィに教えられて今日の練習を終える。お湯を魔法で作り出しヒスイが入っていない桶に入れ様とするとナビィから念話がきてヒスイがヒスイの桶にお湯を入れて欲しいそうだ。それでヒスイが入っている桶にお湯を入れていき溜まると布を入れて服を脱ぎ身体を拭いていく


 拭いている間ヒスイはでろーんと身体を伸ばしている。ナビィからまた念話が来るとどうやら今のお湯にはヒスイの細胞や生命属性魔力が豊富に入っている様で肌に良い成分になっている様だ


 身体を拭き終わると服を着ていきヒスイと俺に健康魔法を使ってからベットに横になりステータスを確認する



ステータス

名前 ハルト

年齢 15

レベル 10

ジョブ 【棒術士】【見習い魔法使い】

才能

体力 A

魔力量 A

力 A

耐久 A

器用 A

敏捷 A

魔力 A

精神 A

恩恵スキル

【ナビゲーション】【健康魔法レベル3】【ジョブ増加レベル10】

ジョブスキル

棒術士【棒装備時攻撃力小上昇】【棒術スキル経験値小上昇】【能力値力小上昇】【能力値器用小上昇】見習い魔法使い【魔力消費微軽減】【魔力系スキル経験値微上昇】【能力値魔力量微上昇】【能力値魔力微上昇】

変化スキル

【アイテムボックス】【棒術】【精神耐性】

ノーマルスキル

【棒術レベル13】【投擲レベル5】【火魔法レベル 1】【土魔法レベル5】【水魔法レベル5】【木魔法レベル6】【生命魔法レベル5】【死魔法レベル 2】【聖魔法レベル 1】【浄化魔法レベル5】【契約レベル5】【魔力感知レベル12】【魔力操作レベル12】【魔力身体活性レベル5】【アイテムボックスレベル5】【気配感知レベル5】【呼吸レベル10】【歩行レベル9】【回避レベル2】【夜目レベル2】【瞑想レベル8】【集中レベル9】【解体レベル6】【採取レベル6】【調合レベル2】【素材加工レベル6】【魔力回復量増加レベル9】【精神耐性レベル7】


【聖魔法】

 効果

・スキルレベル相当の聖属性の魔力を使う事が出来る


名前 ヒスイ

年齢 2

レベル 10

ジョブ 【見習い粘体士】

才能

体力 B

魔力量 C

力 E

耐久 A

器用 C

敏捷 F

魔力 B

精神 D

恩恵スキル

ジョブスキル

【粘体攻撃時攻撃力微上昇】【粘体術スキル経験値微上昇】【能力値耐久微上昇】【能力値器用微上昇】

変化スキル

ノーマルスキル

【粘体術レベル8】【水魔法レベル6】【生命魔法レベル5】【魔力感知レベル7】【魔力操作レベル7】【吸収レベル8】【酸生成レベル7】【細胞生成レベル7】【魔力回復量増加レベル 2】【打撃耐性レベル3】



 順調にスキルレベルが上がっていっているのを確認が終わりステータスボードを消す


 「ヒスイ、桶から跳ねた水は綺麗にしておいてね。ナビィ、ヒスイおやすみ」


 『おやすみなさい』


 目を閉じているとヒスイがチャプチャプとお湯を鳴らしているのを聞きながら眠りに入った

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