第44話

 ヒスイとの水魔法の練習を終わると夕食の時間になったので一階の食堂に向かう。受け付けにいたサーヤと合流して夕食を食べる為に食堂に向かう。食堂にはサーシャが居り夕食を頼むとヒスイを空いている席の椅子に置いて麦茶をコップに入れてからヒスイがいる席に戻る


 「それでハルトお兄ちゃんは今日は何していたの?」


 「今日は薬師ギルドでポーション作りと訓練所で訓練だね」


 「そうなんだね」


 「サーヤちゃんはどうなんだ」


 「わたし?学校で読み書きをしてから友だちと一緒に遊んだよ。後はお手伝いも!」


 サーヤと話をしているとウサギのシチューをお盆に乗せて持ってきたサーシャがきた。テーブルに料理を置いていくと他にも客が来ている為か少しだけ話して仕事に戻る


 「じゃあ食べようか」


 「うん」


 『「「いただきます」」』


 スプーンでシチューを掬って食べる。今日はいつもよりも汗をかいたからかシチューの味が濃くてより美味しく感じる


 「美味いなやっぱり」


 「わたしもシチューはおいしくて大好きなんだよ!」


 ウサギの肉やジャガイモ、ニンジンをシチューのルーと食べたりヒスイにもシチューを分けてあげると身体をプルンと震わせてそれをナビィが通訳すると美味しいとヒスイも思っている様だ。ナビィの食レポを聞きながら夕食を食べていくと一口分残しておいたパンで皿についているシチューをパンで拭って最後の一口を食べる


 「ふぅ……ごちそうさま」


 『ごちそうさま』


 「もう食べたのハルトお兄ちゃん」


 「今日はお腹が空いていたからな。もう食っちゃたよ」


 サーヤが食べ終わるまで麦茶を飲みながら食休めをしていると少しずつ客が増え始めてサーヤが食べ終わる頃には満席になりかけていた


 「わたしもお手伝いしてくるね!」


 「頑張ってな」


 アイラがこちらに来て食器を下げるのにお礼を言ってからヒスイを抱えて二階の部屋に戻る。部屋に入るとヒスイをテーブルに降ろしてから椅子に座る。ヒスイはさっそく桶に入り水を操って水魔法の練習をしているようだ


 「これからどうしようかな。ナビィはなんかある?」


 『それなら死魔法か聖魔法から始めましょうか。健康魔法を使った時に感じている魔力を覚えていますか?』

 

 「覚えているけど確か三つだよな」


 『ならその内の魔力の一つに魔力変換してみてください。その魔力を放出していれば使えるようになりますから』


 「水魔法みたいに魔力を水に変えるみたいにしなくていいのか?」


 『しなくても大丈夫ですよ。魔力がなくなってきたら気配感知をしながら瞑想をしてみてください。最初は同時に出来ないと思いますが続けてやってくださいね』


 ナビィからそう聞いてとりあえず健康魔法を使った時に感じた死属性の魔力に世界樹の棒を使って変換していく。健康魔法を使った時に少しは感覚を掴めているのか少量だが確実に変換出来てきている。それを魔力がなくなってくるくらいまで行いなくなってきたら気配感知をしながらの瞑想を両方同時に行ってみると難しくどちらか片方しか出来なかった。それでも魔力が回復するまで繰り返し行いながらお湯を貰いにいく六の鐘が鳴るまでの間繰り返していく


 『健康魔法を使う事で死属性魔力に慣れているのかもう取得出来ましたね。死魔法を』


 ナビィが放出した死属性の魔力を集めて玉状にしているとそう言ってきた。確かに始めた頃と比べると魔力の変換がやりやすくなり死属性の魔力を動かしやすさも変わっている


 「もう取得出来たのか?」


 『もともと死属性の魔力を健康魔法の時に使ってましたからね。だから取得も早かったのでしょうね。それに世界樹の棒を使っているのも取得の早さの一つでしょうね』


 「なるほどなそれより死魔法を何に使えるんだろうな」


 『まあ、死属性を使う魔法は身体にはダメージがない魔力に直接攻撃する魔法や魂に関わる魔法ですからね。アンデット系のモンスターや魔力で動くモンスターにはかなり効きますよ』


 「へえー、死魔法なのにアンデットに効くんだ」


 『アンデット系のモンスターは魂が本体のモンスターや魔力により動くモンスターが多いですからね』


 「そうなのか、取得も出来たしそれで今何時なんだ?ナビィ」


 『時間ですか?八時四十分くらいですね。どうかしたんですか?』


 「お湯を貰いにいく時間が後いくつか聞きたかっただけだよ」


 『それなら火魔法の練習をしましょうか』


 「それは火事になったら危ないだろ」


 『いえ、火属性の魔力を使って水をお湯にする練習です。火魔法を取得出来ていないので温い温度の水しか水魔法で出せないと思いますけど練習にはなりますよ』


 確かに死魔法の取得の早さも健康魔法を使っていたからもあるだろうしいい練習になるかもしれないな


 「わかった、じゃあやってみよう。ヒスイ、今から水魔法を使うから気をつけろよ」


 世界樹の棒を短くしてからヒスイが入っている中サイズの桶に水魔法を使ってお湯を出す練習を始める。お湯を出すイメージをしながら水属性の魔力だけではなく火属性も意識して魔力を変換していく。最初は難しかったけど時間が経つごとに出している水がほんのりと温かな水に変わっていった


 手で触れながら水が温い程度になり水を出すのをやめる。身体を拭くために布を出して桶に入れてから着ている服を脱いで身体を拭いていく。身体を拭き終わる頃に外から鐘のなる音が聞こえてきた。服を着ていき浄化魔法を使って身体と布、桶のぬるま湯を浄化で綺麗にしてから布の水分を水魔法を使い桶の中に入れて収納する


 「スッキリしたな」


 『今のハルトでは浄化魔法だけでは汚れは簡単にしか綺麗に出来ませんからね。魔力を多く使わない限りは』


 「そうだな。明日は魔境に行くしもう寝る用意をしようかな」


 寝支度をしながらヒスイが使っている桶をどうするかナビィ経由で聞きながらまだ水魔法の練習をするというのでそのままにして俺はベットに横になる


 「ステータスを確認してから寝るかな」


 ステータスと念じてステータスボードを出して俺とヒスイのステータスを確認する


ステータス

名前 ハルト

年齢 15

レベル 10

ジョブ 【棒術士】【見習い魔法使い】

才能

体力 A

魔力量 A

力 A

耐久 A

器用 A

敏捷 A

魔力 A

精神 A

恩恵スキル

【ナビゲーション】【健康魔法レベル3】【ジョブ増加レベル10】

ジョブスキル

棒術士【棒装備時攻撃力小上昇】【棒術スキル経験値小上昇】【能力値力小上昇】【能力値器用小上昇】見習い魔法使い【魔力消費微軽減】【魔力系スキル経験値微上昇】【能力値魔力量微上昇】【能力値魔力微上昇】

変化スキル

【アイテムボックス】【棒術】【精神耐性】

ノーマルスキル

【棒術レベル12】【投擲レベル5】【土魔法レベル3】【水魔法レベル4】【木魔法レベル3】【生命魔法レベル1】【死魔法レベル 1】【浄化魔法レベル4】【契約レベル3】【魔力感知レベル11】【魔力操作レベル11】【魔力身体活性レベル2】【アイテムボックスレベル3】【気配感知レベル2】【呼吸レベル7】【歩行レベル6】【回避レベル1】【瞑想レベル6】【集中レベル8】【解体レベル6】【採取レベル6】【調合レベル2】【素材加工レベル6】【魔力回復量増加レベル7】【精神耐性レベル6】



【死魔法】

 効果

・スキルレベル相当の死魔法を使う事が出来る


【魔力身体活性】

 効果

・スキルレベル相当の魔力での身体能力を活性する


【調合】

 効果

・スキルレベル相当の調合の行為に補正がありランクが上がりやすい



名前 ヒスイ

年齢 2

レベル 9

ジョブ 【見習い粘体士】

才能

体力 B

魔力量 C

力 E

耐久 A

器用 C

敏捷 F

魔力 B

精神 D

恩恵スキル

ジョブスキル

【粘体攻撃時攻撃力微上昇】【粘体術スキル経験値微上昇】【能力値耐久微上昇】【能力値器用微上昇】

変化スキル

ノーマルスキル

【粘体術レベル6】【水魔法レベル4】【生命魔法レベル2】【魔力感知レベル5】【魔力操作レベル5】【吸収レベル7】【酸生成レベル7】【細胞生成レベル6】【打撃耐性レベル3】



 ステータスを確認すると新しいスキルの取得やスキルレベルが上がったりしているのを確認する。レベルが低いうちは上がりやすいなと思いながらナビィやヒスイにおやすみと言って眠りに入る

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