「もう追放して...」勇者パーティを抜けれない内に魔王を討ち倒す冒険譚

@atarimen

?章

其の--- プロローグ

先ず、これは過去の日記である。私の。


今これを読み進めようとする者、心躍る冒険譚を求めているのならば、その期待は一切捨てて欲しい。

既に私をよく知る者へ、一先ずこんな書籍は、見なかったことにして放って置いて欲しい。私を直接は知らない者へ、(世俗的には)高名になってしまった私のまだ見ぬ一面や知れ渡った素性を掘り下げたいと言うのなら、それもまた求めないで欲しい。

ご存知か否か分かりかねるが、私は自分を卑下するタイプでも、ましてや過信して驕るタイプでもない。

質実剛健。簡素清貧。質素倹約。あぁなんて良い言葉なのか。この素晴らしさを理解できないものは貴族か猿だ。シンプルな世界に魅せられた私が、いいように言いくるめられ、時に身入りのない仕事をしながら、時に身に余る事件に巻き込まれながら、苦役し、迷い、惑い、どうにかこうにか魔王まで辿り着く。それまでの経緯を、書き記しておこうと思う

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「もう追放して...」勇者パーティを抜けれない内に魔王を討ち倒す冒険譚 @atarimen

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る