ゴリゴリの階級社会、それも「可哀想かどうか」によって分けられた世界の物語。
いわゆる異世界、「現実世界とは異なるどこかの世界」を描いたファンタジー作品です。
あるいはSF的な部分もあるかも。
敗戦により導入されることとなった階級制度。「どの程度可哀想か」によって振り分けられるとされるその制度の、最下層として厳しい人生を送るとある整備士のお話。
主人公の内心の吐露、鬱屈とした独白に個性を感じます。
寂しいというか苦しいというか、何かしんどさのようなものの滲んだ物語。
独特の感性で築き上げられた世界が特徴的な作品でした。