運のいい男の苦悩
比嘉君人
運のいい男の苦悩
男は、順風満帆だった。日本中が彼を称え、新聞はもちろん講演会、CM、テレビ番組のオファーが止まない。憧れのアイドルとも知り合いになり、芸能人との交流も増えた。こんな幸せなことはないと夢を見ているかのようだった。
しかし、ただ一つ悩みがある。それは本業の仕事のたびに眠気が起き、いつの間にか仕事が済んでいるのだ。謎だ。
一番大事な時に眠ってしまうために病気なのかと不安に思う時もあったが、仕事に支障はない。それどころか、眠ってしまった時の方が順調に行っている。
男は、その謎をなるべく考えないように努める。休みの日には酒。タバコ、ギャンブルに溺れた。不可解な出来事から目を逸らしたい。その一心だったのだ。愛する娘に止められたとしてもそれだけは辞めることができなかった。
電話が鳴る。
また事件の依頼が舞い込んだ。
男は、また不安を抱えつつも現場に向かった。
運のいい男の苦悩 比嘉君人 @hikakimito3
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます