第6話 危うし伝次郎
伝書鳩にとっての障害は、天候や磁気嵐だけではない。
空の上では無敵に思われる鳩たちにも、天敵がいる。
それは同じ鳥である鷹である。
その鷹の中でも最も速いのが隼である。
時速180キロで飛行でき、遠くまで見通せる視力を持っている猛禽類である。
さらに急降下による速度は300キロにも及ぶと言われている。
流石の伝次郎でも隼に襲われたら逃げるのは困難である。
伝次郎も瞬間的には時速170キロで飛ぶことができたが、元々長距離を飛行する能力に長けている鳩が、瞬間的な速度で隼に勝てるわけがなかった。
順調に飛び続ける伝次郎の前に、一羽の隼が立ちはだかった。
彼は高い木の先端から空を見渡し、遠くに伝次郎の姿をとらえた。
気づかれないように彼は伝次郎の飛ぶ高度よりさらに上に向かって、飛び立った。
伝次郎の真上まで来たところで、得意の急降下による襲撃で獲物を捕らえようという
魂胆である。
そんな優秀なハンターに狙われていることを伝次郎はまだ知らない。
果たして伝次郎は無事に隼の魔の手から逃れて、ゴールにたどり着けるのだろうか。
危うし伝次郎。
どうなる伝次郎。
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