第59話祐と純子の横浜デート(6)

私、純子にとって、横浜元町も夢の街。(残念ながら、近鉄奈良界隈もJR奈良界隈も、こんな情緒はない)

しかも、その夢の街を、可愛い祐君にピタッと(押し付け過ぎ?そんなの気にしない、祐君から離れたくないの)歩くのだから、またテンションは上がる。


「一つ一つがお洒落ね」


「そうですね、横浜開港以来の、舶来文化が根付いていますし」

「それと、落ち着いた雰囲気が好きです」


「有名なかばん屋さんに行くの?」


「はい、カジュアルな、通学にも使えそうな鞄と財布を買おうかなと」


「ほお・・・」(さすが祐君、いい雰囲気)


その有名なかばん屋さんで、祐君あっさりと鞄と財布を決める。

「丈夫で長持ちします」

「父は、ここの店の鞄と財布を40年使っています」


「確かに、それは丈夫で長持ちね」(安物買いの銭失いとは、真逆だ)


「長年使うと、味も出るし、離せなくなるって言っていました」(私も、祐君にそうなりたい、ずっと離れたくない)


ところで、結局、私も財布を買いたくなった。

「祐君、お揃いでいい?」


「はい、純子さんなら」(その可愛い顔で笑顔で・・・マジ、照れちゃう)


ベテランの女性店員から、声を掛けられた。

「お二人は、恋人です?」

「すごく、いい雰囲気で・・・」

「お店も、明るくなったような」(商売上手?でも、うれしい)


そんなうれしいことを言われたので、結局、私も祐君とお揃いのバッグを買った。

「少し高め」と思ったけれど、「ずっと長持ち」なので、何も後悔はない。

むしろ、「祐君とお揃いのバッグと財布」で、通学やら生活となる、そのほうがうれしくて仕方がない。

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