第53話純子への白状と、美咲のとんでもない写真

私、恵美は、意を決して、夜の8時に、純子さんに「祐ちゃんのストーカー被害経験」と「美咲が押し掛けたこと等」について、「白状」、(こんな状態ですけれど・・・)の相談をかけた。(最初は、メチャ声が震えたけれど)


純子さんは、「ふんふん」と聞いてくれた。

とにかく、おっとり感とどっしり感?(祐ちゃんのことを何でも教えて!って雰囲気)


私の「白状」と「相談」が終わると、純子さんから「お言葉」があった。(もう、この時は、「お言葉」感覚!)


純子さんは、明るい声。

「心配いらないよ」

「祐君のことは、任せて」

「もう、そういうご縁と思っているから」

「美咲さんのことだって、喜んでいれば、あんな暗い顔で帰って来ない」

「それから、美味しいおかず、ありがとう、祐君と一緒に食べました」

「今度、祐君と一緒に、恵美ちゃんのご実家のお店に行きます」

「すごく楽しみなの」


私は、肩の力がストンと抜けるほど、ホッとした。

「ありがとうございます、祐ちゃんをよろしくお願いします」(もう、何度でも言いたい!)


さて、そんなことで「上手くいったよ、純子さんが了解してくれた」と喜びの報告を、母美智代に行い、「恵美にしては、よくやった」とほめられた10分後、夜の9時だった。


同じクラスの真衣から写真付きのメールが入った。

「何?これ?」

私は、目を疑い、呆れ、腹が立った。

「美咲が、野球部の自称学園の王子健治と、カラオケデュエット(しかも肩を組んで)している、そのうえ、満面の笑顔!」

真衣からのメッセージには、「美咲と健治が復縁!いい感じ!」も添えられているし・・・


ただ、これが、美咲の「どん底」の原因になるのである。

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