第54話祐と純子の横浜デート(1)
翌朝、祐は珍しくスッキリと目覚めた。
「いろいろあったけれど、少し都内の生活に慣れて来たのかな」と思うし、
「隣に純子さんがいてくれてよかった」は、本当に実感。
「お世話になってばかり」は、少し反省。
そんなことを思いながら、珈琲を飲んでいると、チャイムが鳴り、インタフォンから「純子です」の声。
祐がドアを開けると、純子がやさしい笑顔で立っている。
「どう?今日は?」
祐も笑顔で答えた。
「はい、ご迷惑をおかけしました」
「おかげさまで、元気になりました」
純子は、ますますの笑顔。
「入っていい?」
祐は拒む理由がない。
「珈琲淹れます」と、純子を招き入れる。
二人でソファに向かい合わせで座り、珈琲を飲む。
純子
「天気もいいし、気晴らしで出かけない?」
祐
「はい、どこがいいかな」
純子
「私、奈良出身で、あまり関東は詳しくない、お任せします」
祐
「大都会なら、上野、浅草、銀座、新宿、吉祥寺、渋谷・・・」
純子の目がキラキラと輝く。
「聞くだけで、ワクワクして来た」
祐
「横浜とか、鎌倉も面白いかな」
祐は、そこまで言って、純子の顔を見た。
「横浜元町で買いたいものがありまして」
純子は、笑顔を絶やさない。
「お任せ、行きましょう」
話がまとまり、純子と祐の2回目のデートは、横浜となった。
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