第29話 美希は実物のモデルより大人かもしれませんw
このエッセイは、私が投稿している小説に関するものです。
投稿している小説は、正式なタイトルを「私が投稿している小説「京都市左京区下鴨女子寮へようこそ! 親が毒でも彼氏がクソでも仲間がいれば大丈夫!」といいます。
長いので、以下「(略)下鴨女子寮へようこそ!」としますね。
小説は→https://kakuyomu.jp/works/16817139555256984196
この拙作「(略)下鴨女子寮へようこそ」の序盤からすると、美希はとても成長したなあ……と思います。
毒母が私の実母をモデルにしていたように、美希のモデルは私だったんですけれども、いやあ私自身がこんな風に(わりと)立派に振る舞った経験はないですねw
モデルの私自身より、良い子に育ちましたよ、美希はw
序盤の美希は自分は価値がないと「歪んだ認知」に支配されており、清水さんという彼氏ができても、いつ自分の価値の無さがバレてしまうかビクビクしていました。
清水さんからは結構な「安物扱い」を受けていましたが、それに対して正当な怒りすら持てない状態だったのです(だから代わりに金田さんが水をぶっかけてくれたんですけどねw)。
そして、植物園で武田氏に「清水と言う男のどこがよかったんだ?」と問われても、美希の胸の中に何もありませんでした。
自分を褒めてくれるから……美希が清水さんに求めていたのはそれだけだったのです。
清水さんと美希は、互いに互いと向き合うことのない関係でしかありませんでした。
美希にとっても悲しい顛末でしたが、振った側の清水さんにも何も残るものはありません。
中身の伴わないコミュニケーションからは何も生まれないのです。
美希が黒田さんに意外と嫉妬しないのも、本文中に書いた通りです。
美希のモデルは私であり、清水さんや黒田さんのモデルも実在します。
そして、私自身も、黒田さんのモデルになった女性に嫉妬はあまりしませんでした。本作品で書いたように、崇拝してくれる男友達がいたら多少は気分がいいけど、ただそれだけのことですしね……。
清水さんのモデルの男性がその後どうしているのか全然知らないのですが(私大学卒業後のOBづきあいとかしないタイプなので)、私が知っているままの性格をしているのであれば……まあ、あまり充実した人生ではないだろうなあと思います。
幸せかどうかはその人の価値観次第ですが、「面倒くさい」を理由に人との軋轢から逃げてばかりでは年齢相応の経験値を積まないまま、ただ年を取って行くだけでしょう。
その人は、女性である私に限らず、誰とも軋轢を起こさないことを第一に行動していました。
端的に言えば大人しい男性です。
温厚というのは美点でもありますが、若い頃から温厚ばかりでは……どうでしょうね?
人間、成長するには他人との摩擦も必要だと思いますよ。
少なくとも「彼女(だと思っている女性)との別れ話」くらい、「尊敬する女友達」を出さずに、「己の器量でやってみせろや」(←ドスを利かせた関西弁でイメージして下さい)と思います
ですから、その男性も「空虚」呼ばわりされても仕方ないところはあるんじゃないかと思います。知らんけどw
美希は武田氏にそんな人生を送って欲しくなかったんです。
建築は芸術であり、そして、武田氏は、異質な相手とのコミュニケーションの中から自分の個性を超えた建築を創造していきたいのだと夢を語っていました(@岡崎公園)。
美希は武田氏のために、武田氏に必要だと思う言葉を絞り出します。
美希は、本当に、心から武田氏が好きになったということですし、その「好き」という気持ちが美希を強くしているのだと思います。
拙作の序盤の「男の人に選ばれなくては」とおどおどしていた弱々しい美希ではなく、ここでは相手に選ばれるかどうかに関係なく、好きだと思う相手の役に立とうと行動します。
うーん、成長したなあ、美希。モデルの私だって、そんな立派な態度で振る舞ったことないのにw
武田氏は、実在のモデルのいないキャラクターです。
こういう可愛い男の子がいたらエエなあ、という妄想の産物ですw
いや、私が知らないだけで。
京都の街ですれ違う、チェックのネルシャツの冴えないお兄ちゃんたちにも、好きな女性を三段論法で口説いた経験があるのかもしれませんw
拙作で登場する女子寮の「面会室」について。
この「面会室」なる部屋は、私が暮らしていた首都圏の某大学の女子寮に実在していました。
女子寮は男子禁制でしたので、玄関から入ってすぐの場所に面会室が設けられていたのです。
拙作「(略)下鴨女子寮へようこそ」同様、玄関の三和土の奥で、実質物置でしたね。
男子禁制ですが、工事関係の業者さんや引越しを男友達や彼氏に手伝ってもらう時は、特別に男性も寮の中に入ります。
ただし、全館放送で「今から男性が寮内に入ります」とアナウンスが入りますw
下鴨女子寮の内部の配置は、私がいたT大女子寮のものをそのまま描写しています。
玄関を入ると左の壁に受付、三和土で靴を脱ぐと正面に面会室があって、左奥に階段があり、その階段の左隣が娯楽室でした。
ですから、面会室と娯楽室とは階段を挟んで隣です。
娯楽室で美希が胸をときめかしていた少女漫画のクライマックスシーンに、拙作も至りました。
次回はエピローグのようなお話です。
最後は女子寮についての場面で締めくくります。
美希が氏と上手くお付き合いできるようになったのも、女子寮の仲間たちのおかげだからです。
美希の「歪んだ認知」を正すのに大きな役割を果たしているのが「下鴨女子寮生たちの評価」であり、由梨さんの「信じてみて」という言葉です。ここで土台ができていなければ、氏の好意を美希は信じることができなかったでしょう。
具体的にも寮生たちが役になっています。
炭川さんが長楽館の資料写真を美希に頼むことで、美希も氏の長楽館体験に積極的に関われました。
美希が図書館で氏と金田さんが喋っているのを少し立ち聞きしただけでパニックを起こしてしまっても、新市さんが冷戦沈着に武田氏を呼び出すことにします。
筧さんも武田さんと話し合えと美希を説得しますね。もちろん、この時点で、寮生の大半はその後の展開を読んでいたんですよw
次回のエピローグのようなお話の前に、ここでお礼申し上げます。
毒親という胸糞悪い題材のお話を、ここまでお読み下さり本当にありがとうございました。
最後ハッピーエンドで、読者様に読後感よく心に残っているお話となっていてくれれば……と願っております。
最後のエピローグの一話もお読みいただければ幸いです。
お付き合い下さっている皆様に、心から感謝申し上げます。
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