第25話 京都国際マンガミュージアムと新風館
このエッセイは、私が投稿している小説に関するものです。
投稿している小説は、正式なタイトルを「私が投稿している小説「京都市左京区下鴨女子寮へようこそ! 親が毒でも彼氏がクソでも仲間がいれば大丈夫!」といいます。
長いので、以下「(略)下鴨女子寮へようこそ!」としますね。
小説は→https://kakuyomu.jp/works/16817139555256984196
京都にはいろんなミュージアムがありますが。
異色なのが京都国際マンガミュージアムでしょう。
拙作でも述べましたが、5万冊の漫画がずらりと壁に並んでいます!
大人900円、中高生400円で開館時間中読み放題!
「京都国際マンガミュージアム」ウェブサイト→https://kyotomm.jp/
運営しているのは京都市と京都精華大学です。
京都精華大学には日本初にして唯一の漫画学部があります。
拙作「(略)下鴨女子寮へようこそ」の炭川さんの通っている大学のモデルです。
京都精華大学では、少女漫画史に残る『風と樹の詩』の作者・竹宮惠子さんが学長を務められていましたし、この大学出身のプロの漫画家さんも多いです。
私が読んでる中では『極主夫道』おおのこうすけさんですね!
京都国際マンガミュージアムでは、5万冊のいわば「常設展示」以外にも特別展示をされています。
2022年11月現在開催中なのが「大乙嫁語り展」(12月26日まで)。私も行ってきました!
森薫さんの、手書きの「乙嫁語り」の原稿が見られました!生で!
台詞とか鉛筆で書きこまれていました!
なんか、なんかこう……ああ!森薫先生は実在するんだって実感しましたw
Q&A方式で森薫さんのコメントも展示されていたんですが、ありきたりではない、ご自身の創作への姿勢・思いが溢れていて。
なんだかとても励まされました!
ええと。話をマンガミュージアムに戻しますと。
西都大学建築学科の武田氏が説明するよう、もとは京都市の小学校の校舎を使っています。
「龍池小学校」といい、上掲の京都国際マンガミュージアムのウェブサイトにも建築について言及があります。
私は拙作「(略)下鴨女子寮へようこそ」を書くにあたって、”京都の洋館”について書かれた本を参考にしています。
まあ、私自身が京都市に住んでますので、京都府立・市立図書館にたくさん並んでいて手に取りやすいからなんですが……。
ただ、特に京都の建築に限定していない日本建築史全体を対象としている書籍でも、京都の明治期の小学校建築については「(日本の)近代化政策の先頭を走っていた」を指摘されています。
以下、藤森照信さんの『近代日本の洋風建築 開化篇」62頁を引用します。
”明治の最初の五年間、まだ東京の新政府が都市づくりや地域振興や教育改革といった政策に乗り出す前、一時期とはいえ京都府庁が日本の近代化政策の先頭を走っていた。
明治二年、中央政府が学生を敷く三年も前に、京都市中に六十四校の日本最初の近代的小学校が設立され……”
さすがに明治期の建物は残っていませんが、このマンガミュージアムに使われている建物は昭和初期です。
他にも戦前の小学校建築が、文化センターやホテルなどの商業施設に使われたりしています。
京都国際マンガミュージアムは、烏丸通と御池通の交差点(烏丸御池の北西にありますが、南東に「新風館」という商業施設があります。
ここは何ともオッシャレ~な空間です。
新風館のウェブサイトの、歴史や建築について書かれているページはこちら→https://shinpuhkan.jp/about/
拙作「(略)下鴨女子寮へようこそ」にも書いたように、戦前の大正15年(1926年)に「旧京都中央電話局」として立てられたものです。
ベージュ色で、窓の高さが高く、そして最上部のアーチ型が連続しているのがリズム感のあるデザインです。
上掲サイトでも写真が見られます。
2022年現在、隈研吾さんのデザインで再開発されています。
上掲サイトの下の方に中庭の写真も掲載されています。
「都市の中心に自然の風景を挿入します。」とウェブサイトに書かれているように、下鴨神社の糺の森が切り取られてきたかのようです!
正直、個々に入っているテナントはお洒落過ぎて、私はとても中に入れないのですが……(私はあまりオサレな人間ではないので、こういう気取ったお店は苦手なんですw)。
このお庭は別です。
初めて新風館の建物に(ちょっと緊張しながら)足を踏み入れて、目の前にこの小さな森が広がったときは、思わず「うわあ!」と小さな歓声を上げてしまいました。
この新風館から地下鉄烏丸御池駅に下りる階段・エスカレーターもあります。
近くの姉小路とか歩いていて、地下鉄に乗ろうと思ったら、少々回り道でもこの新風館の森を通ることにしています。
季節ごとの植物の変化を見るのも楽しみですし。
さて。
拙作「(略)下鴨女子寮へようこそ」の今回。
武田氏は、以前美希が元カレ(?)と祇園宵山にデートに来た場所であることを気にしていましたが。
美希の方から「建築史を教えてもらって、街並みを見る自分の解像度があがって、別の街のように感じる」と聞かされてほっとしています。
二人で会話も弾んで「もう、つきあっちゃえよ」な空気も漂っていますが……。
その後も少し紆余曲折を辿ります。
残り5話。
どうか最後までご愛読賜りますよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます