第18話 それぞれの生きづらさ……

このエッセイは、私が投稿している小説に関するものです。


投稿している小説の正式なタイトルは「京都市左京区下鴨女子寮へようこそ! 親が毒でも彼氏がクソでも仲間がいれば大丈夫!」です。

以下「(略)下鴨女子寮へようこそ!」としますね。

小説のURLはこちら→https://kakuyomu.jp/works/16817139555256984196


今回の話のディテールも実話がベースです。


私は首都圏の某国立大学の女子寮に住んでいましたが、お向かいの部屋の人がドアに音の鳴る飾りをつけてました。

もうウン十年前のことですが、未だに根に持っているんですよw

自分が音を立てることに無頓着な人って、とことん無頓着ですよね……。


今回は美希をとりまく寮の仲間が抱えるそれぞれの生きづらさです。


拙作「(略)下鴨女子寮へようこそ」では、民間の女子寮で色んな大学の学生が住んでいるという設定です。


やはり現実問題として大学間の序列というのは避けて通れないかと思います。

京都においては、京大がダントツで、次に同志社立命、そしてその他の私立大学となるかと思います。

もちろん、拙作でも書いたように、寮生活を共に送るのに必要な資質というのは、偏差値とは関係ありません。


「漫画を低俗なもの」と見下すのは……私の知っている友人がそうでした。京大卒で弁護士になった大変優秀な人でした。

卒業してから別の友人と三人と会う機会がありまして。

彼女以外の二人で「おすすめの漫画ある?」「最近読んだのではね……」と盛り上がっている最中、彼女がずっと黙っているので、私が「何か好きな漫画ない?」と水を向けてみると。

「ワタシ、漫画なんて読まないわ」と軽蔑したように言われてしまいました。

イマドキまだ漫画に偏見がある人がいるんだ!と驚いたものです(しかも私と同世代で)。


また。

女の子は男性より低学歴がいいという風潮が改まったわけでもないのに、女の子でも偏差値低いと軽くみられることもあるのは姫野カオルコさんの「彼女は頭が悪いから」でも取り上げられているテーマだと思います。

西都大以外の女子学生も、偏差値が相対的に高い人から何気なく見下されて嫌な思いを抱えているのではないかと想定しています。


金田さんが在日コリアンだという設定。友人の一人にモデルがいます。

彼女は日本名でつけられた名前をあえて韓国風の発音にして名乗っていました。別にそれ以外に自分の民族アイデンティティを声高に叫ぶ人ではありませんでしたが、私がもう少し長く寮にいられたら、そのへんのことをじっくり話してみたかったです(冒頭部分に書いたように、私は毒母に大学院進学を阻まれたのでその寮も退寮せざるを得ませんでした)。


看護師の友人もいました。別に彼女自身は性被害に遭ったわけではありませんが「賤しい職業だという目で見られる」ということは、寂しそうに言っていました。

性被害のあたりは、ネットか何かで見聞きした話を創作で加えています。


それぞれに生きづらさを抱えたメンバーが、下鴨女子寮で一緒に暮らしています。

由梨さんも病を抱えながら、金田さんに誘われてこの寮に来ました。


そして、今回、由梨さんは寮の先輩として美希を励まします。

励まされる側から励ます側に回ること。それは、由梨さんにとっても一つ回復へのステップを一つ上がった証ではないかと思います。


白河さんの「下鴨女子寮へようこそ」に、金田さんが由梨さんのために「彼氏がクソでも仲間がいれば大丈夫!」と書き加えました。

今回、由梨さんが美希のために「親が毒でも」と書き加えます。


「京都市左京区下鴨女子寮へようこそ! 親が毒でも彼氏がクソでも仲間がいれば大丈夫!」──と拙作のタイトルが登場したところで。この小説も折り返しです!

美希の京都での楽しい大学生ライフの幕開けです!

(最終話の第29話まであと11話。ラブコメ展開ですよ~)。

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