第3話学校の帰り道

須藤茜は小学校の帰りに佐藤雪と寄り道をすることにした。


でも、未だに友達の佐藤雪の言葉を須藤茜は信じる事ができなかった。


だから、須藤茜は佐藤雪にもう一度聞いた。


「雪ちゃん~本当にお金持っていなくても大丈夫なの?お母さんに言わなくても大丈夫?」


佐藤雪は須藤茜に聞いた。


「大丈夫だよ?それに茜ちゃんのお母さんも行った事があるんじゃないかな?「仮病病院」昔は、別のところにあったみたいで今のお母さんくらいの大人は利用した事がある人が多いって看護士さんが言ってたよ。私が入院していた時に……」


須藤茜は佐藤雪の言ってる意味がわからなかった。


「雪ちゃんは学校無欠席って言ってたよね?それなのに入院って?入院の手続きとか?お母さんやお父さんが居なくても大丈夫なの?」


佐藤雪は須藤茜に言った。


「大丈夫よ。返すのは大人になってからだから……」


茜は聞いた「大人になって仕事をしてからそのお金で払うってことなのね?」


雪は言った「「仮病病院」は違うよお金ではないんだよ。これは看護士さんに説明してもらった方がわかると思うから行きましょう。ほらあそこよ」


佐藤雪が指指した方角にはまるで廃墟なのでは?と疑うほどコンクリートがボロボロになって鉄筋が少しむき出しになっている病院が見えていた。


そのボロボロの病院には「仮病病院」と書いてあった。


そのドアから出て来た背の高い細身の美しい看護士さんは須藤茜と佐藤雪の二人にこう言った。


「いらっしゃい。こちらへどうぞ」


「雪ちゃん入院するの?今回はお二人でしょうか?」


佐藤雪は「はい、二人でお願いします」そう美しい看護士は言った。


須藤茜は美しい看護士に聞いた。


「あの~私~お金持ってないんですけど~?今お父さんもお母さんもいないし~入院の事とか勝手に決めて大丈夫何ですか?お母さんと一緒の方が~」


美しい看護士は茜に言った。


「大丈夫ですよ。私共の病院は、未成年の御客様から50歳代までの大人限定の病院ですから。


未成年の御客様はある程度大人になってから支払ってもらいます。


50歳の大人の方はお年寄りになってから支払っていただくシステムです。


雪ちゃんと同じ小学校三年生で入院していただく事になるとまだお若いのでお支払は三十歳くらいになるかしらね。


どうぞ中にお入りになってください。


これからじっくり説明いたしますので。


私共の大切なお客さまはお子供でも大人でも同じ大切な御客様ですからね。


さあさあ中へどうぞ」須藤茜はまだ心配だったが

佐藤雪と一緒に「仮病病院」の中へに入って行った。


そこで二人は看護士の吉田可憐から入院の説明を受ける事になった。


それが、地獄の始まりだと須藤茜も、佐藤雪さえも

本当の恐怖はまだ小学生の子供にはわからなかった。

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