第2話三年一組
須藤茜は埼玉県鶴瀬市の本郷小学校の三年一組の教室にいた。
体育の時間に校庭でマラソンをしてきたばかりだった。体育の時間に担任の後藤秀行が三年一組のみんなに言った。「来週はマラソン大会だからなみんな身体には気を付けて学校を休まないようにすること風邪なんてひくんじゃないぞ~」そう言った。
運動が苦手な須藤茜は憂鬱だった。
「ねえ雪ちゃんまだ9月になったばかりで暑いのにマラソン大会なんてしたくないよね。私は運動なんて苦手だし~雪ちゃんは走るの速いからいいよね~
」三年一組のクラスメイトは運動が得意でマラソン大会を楽しみにしている同じクラスの男子や女子が楽しそうに話をしていたり、茜のように憂鬱で落ち込んでいるクラスメイトが両極端だった。
佐藤茜は足が速かったが、マラソン大会は嫌いだった。須藤茜とは三年一組の中でも一番中がいい友達だった。須藤に話しかけられた佐藤雪は須藤茜にこう言った。「茜ちゃん私~マラソン大会に出た事ないよ。出席扱いになっているけどね」
須藤茜は言った「雪ちゃん去年マラソン大会に出てたよね?出てないってどういうこと?走っているの見たよ」
佐藤雪は言った「皆にはいるように見えるんだよね。そうだ、茜ちゃんも一緒に行ってみない?学校の側にある「仮病病院」に」
茜は雪に言った「「仮病病院?」病院だよね?私、お金持ってないよ~子供だけで病院に行っても大丈夫なの?」
佐藤雪は言った「お金は必要ないよ。マラソン大会の時にそこに入院すればいいんだから、きちんと説明だけは聞いてね。私のお父さんも何度も入院し
たんだよ。お母さんも入院したし、でも入院すると元気になれるんだから。茜ちゃんも一緒にマラソン大会の日に入院しない?」
須藤茜はまだ佐藤雪が何を言っているのか?わからなかった。
須藤茜は「入院って私~そんなお金持ってないし~子供だけなんて無理だよ。入院なんて」
佐藤雪は「大丈夫よ。子供だけでも入院できるしお金も要らないから~とにかく今日学校終わったら一緒に行こう。このクラスの中にもたぶん入院している男子や女子がいるはずだから~近くにできた「仮病病院」は有名だからね。茜ちゃんも名前くらいは知ってるでしょう?」
須藤茜は「確かに聞いたことはあるけど~そんな
へんな名前の病院本当にあるんだね」
佐藤雪は「本当にあるんだよ。学校の側だから行ってみようよ」
須藤茜は少し不安で心配だったが学校の側だということもあって説明だけ聞きに行く事にした。
「わかった。今日学校終わったら一緒に行こう」
須藤茜は佐藤雪と約束してしまった。
それが後に恐ろしい事が起きる始まりだとは幼い小学生には想像すらできなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます