第36話 将棋
雑踏のリズムすら、心地良く響き出す。音を楽しむからこその音楽。雑踏の中を、ファイトではなくキックダウン一発。音楽に酔いしれながら、ドライブをする南山之寿。
雑貨屋に立ち寄る南山之寿。自由研究で使うような学習キット。マジックグッズに、数多のテーブルゲーム。異国の炭酸飲料にスナック菓子。南山之寿の気を引く連中ばかり。そんな中見つけた楽器。楽器なのか、いまいちわからないが。
『テルミン』
手をかざして音を奏でるという代物。小さな貯金箱にしか見えない。テルミストなる奏者もいるようだ。面白そうだと思うが、購入は控える。きっと直ぐに埃を被るから。
今日は将棋対決。どこから、将棋に繋がったのか。南山之寿の記憶を先ずは紐解く。『テルミン』なんとなく『ひふみん』に似た言葉だなと、その程度の気づき。 『ひふみん』こと、将棋の加藤一二三・九段が、文化功労者に選ばれた。このニュースを見たことも引き金。
そこまで、仰々しく言うことでもなかった。一人反省する南山之寿。
得意という訳ではないが、将棋が好きな南山之寿。下手な横好き。熱心ではないことに気がついた南山之寿。直ちに、不適切発言をお詫びする。
AIと闘えば、容赦なく駒を剥ぎ取られ完敗する始末。気楽にできる時代。オンライン対戦であれば、相手は見つけやすい。
南山之寿が、戯れの時間を提案。
カクヨムを使った、対戦。棋譜のように使われる近況ノート。将棋好きな方が溢れ、コメントは棋譜だらけ。何が何だか分からない始末。そのうち返信は、滞る。長考なのか終局なのか、もはや不明。試したい方は、ご自身で是非。
言いたいことを一通り書き終えた南山之寿。またも、終わり方が分からない。
――詰んだ……。
先手 南山之寿
後手 読者様
▲3六 『将棋』の話
△同 ブラウザバック
先手 投了
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