第31話 割合
『一生懸命に働いているアリは全体の2割。6割は普通に働くアリ、2割はさぼっているアリ』
――働きアリの法則
世の中には法則が溢れている。いや、法則で成り立っているのが世界かもしれない。物理の法則から逃げるように過ごした学生時代。逃れきれない南山之寿。
右を見ても、左を見ても『法則』の文字が溢れる。そんな中『マーフィーの法則』という本に出会ったことがあるが、あれはあれで面白い法則。日常生活のあるある感が、心に刺さる。
今日は対戦の割合について。冒頭の話題と、南山之寿が語りたい話題は別物。さしずめ、南山之寿の法則。話題は失敗談が9割ほどのはず。
一説には働かないアリは休んでいるだけで、働くアリと時折交代するとかしないとか。一生、一生懸命に働かなければならないアリの世界も、難儀である。『一生一緒にいてくれや』といえば三木道三。日本を沸かせたプロレスラーといえば力道山。美濃のマムシといえば斎藤道三。くだらない話をするといえば、この南山。
真面目な話をする南山之寿が2割。どうでもいい、くだらない話をする南山之寿が8割。絶妙なバランス。さながら、二八蕎麦。二八蕎麦も、十割蕎麦もどちらも旨い。甲乙付けがたしとは、このこと。
とある年末のこと。忘年会と年越しを兼ねた集い。〆に生そばを食すことに。年越しそばは、やはり欠かせない。生そばは、十割蕎麦。やはり、香りが違う。南山之寿は、無言で蕎麦をすする。一息ついて、ふと容器を見る。
『十勝蕎麦』のラベル。しかも、二八蕎麦の一言を添えて。
目を擦った。
目を見開いた。
漢字を読み間違えれば、味の特徴も間違える。得意げに、『蕎麦は、やはり十割蕎麦だな』なんて言わなくて良かった。
『思い込みで行動し、自信満々に、誤った結果に辿り着く』
――南山之寿の法則
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