第25話 誘惑
人間に欲望がある限り、絶えることの無い誘惑。誘惑に勝てる者もいれば、負ける者もいる。
止めておけば良かった。そんな後悔に襲われる。後悔するも時既に遅し。流れる泪は数知れず。
今日の対戦相手は、宿敵の誘惑。対戦成績は、南山之寿の負け越し。連戦連敗のスパイラルから早く抜け出したい。GLAYの『誘惑』がBGMといったところ。
皆様も同じだと信じている。〆のらーめん。飲んだ後に接種したくなる炭水化物。もうこんな時間、さんざん飲み食いした後なのに。止められない衝動。悩んでいた記憶はきっと皆無。気がついたら皆ですする。まさに、麺の衝動。やめられない止められない。まるで、かっぱな海老煎。南山之寿の頭はかっぱな訳ではない。
街に溢れる誘惑。Mr.某で珈琲を飲む。それだけで立ち寄ったはずなのに、気がついたらトレーにDONUTSが溢れていた。誘惑に負けたフリをした確信犯の南山之寿。穴があったら入りたい。そう、DONUTSだけに。
街に溢れる誘惑。秋物のジャケットを買いに行く。それだけの目的だけのはずだったのに、気が付くと『限定』『コラボ』という言葉に踊らされる。予定外の商品を買う南山之寿。店員から見れば、ネギを背負っている
押す誘惑もあれば、引く誘惑もある。『押すな』『読むな』と言われれば、ついつい押したくなるし、読みたくなる。巧みな言葉の誘惑。とはいえ、本当に押してはいけない。火災報知器を押して、怒られるクラスメイト。一度は見たことがあるはず。南山之寿ではない。そこだけは、声を大にして言いたい。
――南山之寿は、何が言いたかったのか。
つまるところ、誘惑に負けてはならないということ。皆様、くれぐれも誘惑に惑わされぬ強い精神を持ち続けて欲しい。今回はこれにて終幕。これより先には、なにもない。
時に南山之寿は読者を試している。
あれだけ注意をしたのに、貴方という人は……。
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