第7話 盗聴器

 次の日に残り二人の聞き込みをした。

金曜日の彼氏と美鈴が言っていた男の名前は○○圭一で市内の工場に勤めていた。○○信二の話の内容と同じだった。


三人目は車の販売の営業マンだった。やはり同じで彼女といると仕事のストレスなどが無くなり気持ちが楽になるとの内容だった。


「武内さん、彼女を恨んでいる人はいるのでしょうか? 誰も悪く言う人は

いないです」


「そうだな、美鈴と男三人の可能性は薄いな、少し範囲を広げてみるか?」


その時、ミクの家に盗聴器が仕掛けられていたと署から連絡が入った。

場所はミクの部屋と居間の二か所だった。

ミクの部屋を鑑識が調査していた時に発見したらしい。


刑事達はミクの家に向かい母親に事情を聞いた。

二か月前にリフォームした時に内装、電気業者が多く出入していたことが分かり、その時に仕掛けられた可能性が高かった。


リフォームを受け負ったのは○○信二が勤めている建設会社だった。


これで○○信二が盗聴器を仕掛けた容疑も濃くなったが殺人の動機が薄かった。


武内は母親から香典帳を借りコピーを取った。


葬儀場で香典の受付を録画していた防犯カメラのデータをコピーさせて貰った。


ミクの母親に署に来て貰い確認することにした。


弔問客は百五十人程いて親戚、ミクの学校時代の同級生、会社の人などを香典帳と比べながら除くと3人程身元が不明な人が残った。


二人は年寄りで事件には関係無さそうに見えた。


残った一人は若い男で香典帳に○○正人と名前が書かれてあった。


画像にも写っていたので母親に確認したら、知らない人だと答えた。


香典帳に住所が書かれてあったので後日聞き込みに行く事になった。

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