第21話 わたしは かつて 勇者だった
その少女は、
金色の長い
今はもう、勇者はいない。かつて、その少女は、勇者と呼ばれていた。
◇
かつて勇者と呼ばれた少女には、三人の
戦士は青い
エルフは、エルフ特有の長く
僧侶は、村の教会でも見かけるような
「いけない! 気づかれましたぞ!」
四十男の低く
勇者を
ギィンッ、と
勇者の、身の
勇者が、押し返されるままに後方へと
いや、あれは、本当に勇者なのだろうか。
「ゴポゴポゴポゴポ」
勇者の
金色の長い
少女の見た目は、勇者で
しかし、今目の前で数十人の兵士を
「よし! エルフ、よく
戦士は、
「シロさんも、ありがとな!」
エルフと勇者の間にあって、勇者の
その白い女は、体形のメリハリが強く、
なぜこんなことになっているのか、戦士もよく分かっていない。
白い女は、かつて
言葉が
なぜそんなことになったのか、戦士もよく分からない。本当に助っ人なのかすら、
「ゴポポッ!」
勇者が、くぐもった音で
勇者を
僧兵は、僧侶の先輩で、人の
背の高いマッチョの戦士よりも大男でマッチョで、
「ヒィッ! 嫌だっ! 死にたくないっ!」
あちこちで、兵士たちが
戦士たちに兵士まで
「ほむらよ、しゃくねつよ、たけきいかりよ」
雨の森に、エルフの
エルフを
白い女が、バレエでも
氷剣の
ギィンッ、と
氷剣の一本が、
「シロさんっ?!」
僧侶の
白い女が勇者に
それに、
だから、エルフが
完全に、
スライムに
しなかった。できなかった。勇者の足首を、白い女の
「シロさん
戦士は
今だ。今しかない。
白い女以外に勇者は止められない。こんな意味不明なまでに
エルフが、
体を
これなら
「ゴポポポポッ!」
勇者が、水の中で
勇者は、身の
大剣が、
戦士も僧兵も
やはり、勇者は強い。勇者の強さを、戦士たちは知っている。
ズドォンッ、と
こんな意味不明なまでに
勇者が、白い女を
エルフは
「フレイム! エクスプロージョン!」
エルフの
戦士も、
勇者が、
勇者の
「ゆらめくあかの」
エルフが
「勇者さんっ!」
僧侶が勇者の
戦士と僧兵は
勇者の手が、
その
「勇者が、そんな
魔法を詠唱しながら、エルフが
「ファイア!」
人の
勇者はエルフの頭を
「……あ、あれ? あの、わたしはいったい……」
勇者が、目を
今は、勇者を
◇
わたしは、ゆっくりと目を
「……あ、あれ? あの、わたしはいったい……」
言葉をどうにか出せたけれど、
何が
どうしてそうなったのか、ぼんやりとした
何度も見た
「いやぁーーーーーっっっっっ!」
わたしは
わたしは、
かつて、わたしは、勇者だった。
/わたしは
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