第17話 勇者の見る夢
わたしは、
日々は、大剣を
人間の
わたしは、夢の中で、勇者と呼ばれていた。
◇
「お
変な空間だった。地下にある、広い
高い
円形の広場は、
「本日のメーーーン、イベントーーーっ! 王国中に名を
ピエロのコールに、会場が
勇者は思わず、
勇者は
そこで数日を
急に
「
ピエロが、
自分が
檻は、
檻の
「それではお
客席の
勇者は、
反対側の檻面にも、同じ
『ワーーーーーッッッッ!』
会場の
大型の
「グルルルルルッ!」
サーベルタイガーが低く
「皆々様もよくご存じ、当地下
ピエロの
勇者は、小さくため
可能性ではなかった。完全に、非合法な何かだ。
人間とモンスターの
もしかしたら、勇者はここに送り込まれるために勇者に
そんなことを、観客の中にいる国王に
「さあ、いよいよ、決闘の開始だ!
勇者は、背負う大剣の
自由になったサーベルタイガーが、勇者に向けて
サーベルタイガーの
体の中央から
観客たちの仮面の
大扉の向こうから、ピエロの
◇
「お
勇者は、暗い部屋から明るい
「本日のメーーーン、イベントーーーっ! 王国中に名を
ピエロのコールに、会場が
サーベルタイガーを両断した日から、一週間が
円形の闘技場は、砂と水場と森と岩場に四分割される。巨大な
この場合のバニースーツとは、バニーガールの
赤いバニースーツに、ウサギの耳の
「前回は、皆々様のご
ピエロの
いつもの大剣もない。ニンジンを
今回は、服も鎧も剣も、
防具は、
武器は、ちょっとだけ問題がありそうな気がする。折れたらどうしよう、と考える。考えるのは
「それではお
客席の
どちらも、高さ数十メートルの、
『ワーーーーーッッッッ!』
会場の
高さは三十メートルほど、ナナフシの
観客席から、
モンスターを
体の
「こいつはっ、本当にヤバイぞーーーっ!
ピエロの高らかなコールに、観客たちが
勇者は
モンスターの見た目が気持ち悪い。観客たちの人としての在り方が気持ち悪い。この空間が気持ち悪い。
『ギョワアァァァッッッ!』
モンスターが、
「えっ、ええっ、もう、
ピエロの声が、
ほぼ同時に、モンスターを
観客の
まだ閉じていない扉にも、触手が伸びた。中の暗がりから、男数人の
勇者にも向けて、触手の数本が伸びる。触手の先端の口が、砂の地面に
勇者は、すでにそこにはいない。たった一回の
背中を思いっきり
『ギョワアァァァッッッ!』
モンスターの
勇者は砂の地面に
ショートソードが折れてしまって、ここからどうするか
『ゴフッ』
モンスターの口が、
「……ふうっ」
どうやら絶命してくれたようだと、勇者は
だが、まだ
「
暗がりに
思わず、口を
他の人影も、もう生きていないと、体の形を見て分かる。
「
立ちあがり、手を合わせた。
暗がりから、明るい広場へと出る。広場を
観客たちが、
どうでもいい。
◇
「本日のメーーーン、イベントーーーっ! 王国中に名を
ピエロのコールに、会場が
勇者は
今回は、隠すべき場所をぎりぎり隠す布しかない、
観客たちが、
「前回、前々回と、皆々様のご期待に
ピエロの
「今回の
強そうではない。むしろ、弱そうだ。
「このモンスターは、ご
客席から
勇者も、知らないこともない。僧侶さんに
「
ピエロが、勇者を
「もしかして、
勇者は
今の勇者には、武器がない。エッチな水着を着ているだけだ。
ヨタヨタと近づく
岩の一つを
「え?! あ! ちょ、ちょっと
ピエロの
◇
勇者は、
今回は、砂に
正面の
「今回はっ! 少しだけ
「
『ワーーーーーッッッッ!』
地下闘技場の空間に、
勇者は
鎖は
「
勇者は
観客たちの
◇
勇者は目を
「また、
泉の水面を
美少女だ、と自分でも思う。たまに
水面に両手を
左手を木の
何か、夢を見ていた気がする。何度も何度も、同じ夢を見る気がする。なぜか、夢の内容は思い出せない。
勇者は、この森に
しかし、沼の女王は発見できず、何日も何日も、この森を
「よしっ! 今日も
勇者は
雨の
勇者の
ついてくる音は、正体は
そう、これはどうせ、
現実の自分が何者なのか、男なのか女なのかさえ、夢の中では思い出せない。
でも、夢の中で、わたしは金色の長い
わたしは、
/わたしは
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます