第14話 砂漠の都市防衛戦
わたしは、
日々は、大剣を
人間の
わたしは、夢の中で、勇者と呼ばれていた。
◇
「うわぁっ……。太くて、大きいですねぇ……。それと、
勇者は上を見あげて、
山みたいに
巨大というか、
食性は、砂や土を主食とし、ついでに口に入ったものも食べる。基本的には、砂や土が
……いや、まあ、これだけデカければ、食性や
「おーい、勇者! とりあえず、
「やってみます!」
勇者も、
身の
「たぁっ!」
勇者は砂に力強く
「あー、やっぱり、本体には
「分かった! 軍の人と話し合うから、ちょっと待っててくれ!」
『王国軍、
サイズが
山みたいに
勇者は
勇者には三人の
戦士は青い
エルフは、エルフ特有の長く
僧侶は、村の教会でも見かけるような
「あ、こっち
勇者は
仲間三人とも、アースワームを
「気をつけろ! ワラジムシが来る!」
兵士の
勇者は足をとめ、
得てして巨大なアースワームのお
「ギチチッ!」
身の
勇者にとっては強くはない。仲間の戦士たちにも強敵ではないだろう。
ワラジムシは、とにかく数が
「皆さんは、防戦に
勇者は、近くのワラジムシに斬りかかった。
兵士たちに
「ぎゃーっ!」
兵士の
勇者は
「ふんぬっ!!!」
兵士を食い
「大の男が、その
四十男の低く
◇
「落ち
戦士が
戦士たちの
しかし、戦士は落ち
兵士たちがタワーシールドを
「おい、エルフ。数が多いんだ。オマエも手伝ってくれよ」
戦士は、背後で何もせずに
エルフは何も答えない。レースのハンカチを口元に当て、アースワームを見あげる。ワラジムシの方は見ようともしない。
何か
戦士は
「戦士さーん! 手助けは必要でしょうか!?」
勇者はアースワームの前方を
「あっちは
「はい、一段落しました。しばらくは
「こっちももうすぐ終わる。それにしても、早かったな。あっちでまともに
「いえいえ。それがですね、強力な
勇者は笑顔で
「助っ人……?」
戦士が、
「ぴゃっ?!」
僧侶が、変な
「こちらが、勇者様の仲間の
勇者の後から、ハゲマッチョの大男が
僧兵が戦士たちを見る。少し
「おお!
「は、はい。お久しぶりです、
僧侶が、戦士の背後から
「わぁ。僧侶さんのお知り合いっだんですね」
「いかにも、って感じだな」
「後輩の一人がとても
勇者も戦士も、僧兵の大きくてゴツい手と
「元気ならばよし!
「は、はい!
僧侶が元気よく
僧侶さんにも苦手な人とかいるんですね、みたいな
僧兵は、背の高いマッチョの戦士よりも、大男でマッチョである。
僧侶が苦手とする理由が、勇者にも何となく分かる。ハゲマッチョの大男が常にテンション高め、
「戦士殿! 今後の作戦方針について、ご意見をいただけないでしょうか!」
「とりあえず、アースワームの進行を
「そちらは、すでに
戦士と指揮官の会話に、エルフが
「あのアースワームが都市に
「はい。
指揮官が、
「正確に、時間でお答えいただいても、よろしくて?」
「は、はい、
指揮官が、上官に
「おいおい。そんなに近いのか? もっと早くに動けなかったのか?」
「
「うわぁ……。それは
戦士と指揮官のやり取りを、勇者は他人事の
僧侶と僧兵は、これまで
「一つ、作戦を
エルフが
「それは作戦って言わないだろ……」
戦士が思わずツッコんだ。
「ワタクシが、勇者の大剣に、
全員が、エルフに注目する。
「現在地はここです。
「都市の近くに、安全な場所を
「都市の
エルフが
全員が
「進路上の、都市の防護壁の手前に、
「オレと僧侶と僧兵さんは、こっちに
「はい。それに
「まあ、だよな。四時間
時間がない。今は、
「勇者。ワタクシたちはすぐに都市に向かいますわよ。馬車に急ぎなさい」
エルフは、勇者に
◇
軍用馬車が
白っぽい茶色の土を
防護壁に
中は
勇者は椅子に
「それでは、早速、始めますわよ」
長机を
勇者は右手で、身の
「この
握る手に力を込めて、勇者の目を
「は、はい。分かりました」
勇者は、
しかし、雑念を捨て去るのは
勇者が
勇者の性格なんて、とっくに
「この天幕の外が静かですのは、外の
エルフは
勇者は心に
エルフに人の道を
「は、はい。すみません。わたしも、みんなを信じて、集中します」
勇者は、
「よろしくてよ。
エルフの魔法詠唱が始まった。
◇
山みたいに
戦士は、
「で、何をどうやるんだ? 何やっても
「
軍の
「……いや、魔法の火球が効かないのに、火を燃やしたくらいじゃダメージにならないだろ?」
戦士は、ちょっと
「ダメージは
軍の指揮官が生真面目に答えた。
「……なるほど。
戦士は、ちょっと考えてから
「
戦士たちの後方に、小さな
兵士たちは、アースワームの前方に
すでに、アースワームを追い
「火が
戦士は、
「神は!
僧兵が、さらに大声で、皆を
『おおーーーーーっ!』
兵士たちが、さらに大きく
ワラジムシの群れが、すでに目の前まで迫ってきていた。
定期的に
昼に戦い始めて、夜になった。正確な時間
「戦士さーん! パンをいただいたので、戦士さんもどうぞー!」
「おう。ありがとな」
戦士は、僧侶が
砂の
アースワームの方を見る。夜の砂漠に火が燃える。手前に、
燃える火に、アースワームの進行は、目に見えて
定期的に届く木材で、
戦士の士気も低い。気も体も
「次の木材が
「よーし! 軍の
戦士は、夜の
返事が小さく、
かなり
盾兵前列中央
他は、
「ワラジムシの
兵士たちが
「全員、気合を入れろ! 盾を
戦士は、あらんかぎりに声を張りあげた。効果なんてないと、分かっていた。
ワラジムシの大群が、盾を
戦士の思考が
「なんのっ!!! まだまだーっ!!!」
僧兵が、盾を
「おっ?!
戦士は
直後に、別のワラジムシが、僧兵の
「ぐぬっ?!」
ワラジムシの
「ふんぬっ!!!」
そのまま、
「神は!」
出血にふらつく僧兵が、
戦士は
「
次々と
大きな負傷に
『おおーーーーーっ!』
兵士たちが、大きく
盾兵が、盾の
全員の士気があがった。集団の
これなら、まだ戦える。戦線を
「よーし! その
戦士は、
◇
「
エルフが
エルフの
「
「はい。
勇者は
天幕の出入り口に、
二十四時間、ずっと
勇者はエルフに
「
勇者は、天幕の中で
「ありがとうございました。エルフさんのこと、よろしくお
エルフは、もっと自己中心的な
勇者は表情を引き
魔法使いたちが、青い空に
アースワームの足元にいた
「みんな、本当に、ありがとうございます」
独り言を
身の
アースワームが間合いに入る。入った
勇者の右足を中心に、砂漠の砂が
「はあああああっ!!!!!」
勇者は、全身を
大剣から
◇
わたしは、
わたしは、夢の中で、勇者と呼ばれていた。
/わたしは
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