第13話 戦士と大蛇と冒険と
オレは、
男としても背が高く、体格のいい、
日々は、戦斧を
今は、
今回は、そんなフリーの
◇
「戦士よ。よくぞ来てくれた」
「ご
戦士は王の前に
この国の王は、三十代
「
王が
「
「おお! エルリーン!
戦士の言葉を
戦士は顔をあげ、王の
柱の
三年だったか前の
三年前より成長している。ピンク色の
戦士は、王女の方へと
「エルリーン王女も、お
「せっ、戦士様! お
王女が柱の
ブレスレットとかアンクレットとか、金の
「きゃっ?!」
謁見の間の見て分かる
「
戦士は
「お
「はっ、はい。ありがとうございます、戦士様」
戦士は、
「この
白い薄布を
「またアンタか……」
戦士は反応に困って、
魔女から王女を守ったときに、王女の近衛騎士をしていた少女だ。あの頃はまだ子供だったのに、無礼者だの王女に近づくなだのと
今は、王女と
「よいではないか、ミハノ。戦士は、いずれエルリーンの
王が、明るい声で、近衛騎士を制止した。
「だから、なりませんってば。平民のオレと、王女様じゃあ、身分が
もう
王は、
「お
「あれは
戦士は、三年前の返事を
「そうだったか? まあ、
「なりません、ジャハール王! こんな
ミハノが会話に割り込んだ。
王女が、
「まあっ! ミハノ! 姉妹同然に
「もっ、
場が
「また会ったのう、戦士。三年ぶりになるか?」
また少女が
三年前に、
「おう。
「当たり前じゃ」
魔女が
「ところで、戦士。
「名前なんて聞いて、どうするんだ?」
戦士は、
「この人形に、書くんじゃよ」
魔女が、
「書くと、どうなるんだ?」
「名前の
ヒッヒッヒッ、と不気味に笑う魔女の手から、戦士は
王女が口元を両手で
「
魔女は、想定内とばかりに笑って、戦士を見あげた。
「ジャハール王。今回の
戦士は三人から目を
王は変わらず、
「うむ。
「おいおい、マジかよ……」
戦士は小さく
王女は
◇
戦士たちは、森の入り口に
森に
天気はいい。
「今回の依頼は、この森のモンスター
「そういうのは、国軍でやった方が良くないか? 低ランクだけなら、少数
戦士は、
「戦士
「それならそれで、オレ一人に高い
戦士の
「はい! 戦士様にお会いしたいと、わたくしが、父にお願いしましたの!」
「まあ、
戦士は、気の
モンスター退治に、王女とミハノと魔女が同行している。
王女は、城内と同じ
ミハノも、城内と同じ
魔女も、城内で見たまま、真っ黒なローブを
この森を
戦士は三人を見るのをやめて、内心で
勇者と
しかし今は、冒険をしている。どのルートの安全性が高いか、強いモンスターが
戦士は足を止め、地図を開き、
「戦士様。わたくし、
王女が、戦士の左
「ああっ、王女様! 王女様のかけがえない
ミハノが、王女から戦士を引き離そうと割り込んだ。
「戦士様に守っていただくから、いいの。
「け、
この二人には
後ろに立つ魔女の方を向く。
「どう思う? オレは、モンスターに
魔女が、ヒッヒッヒッ、と
「そうさのう。
「
戦士は地図を閉じて、
何かがいた
「もっと
魔女が、ヒッヒッヒッ、と不気味に笑った。少女の声で
「同意見だ。今日は中央の
「あいよ。お
戦士を
◇
湖に
「わぁっ!
王女が
水に手を入れて
青く広い湖がある。水面が陽光を
水辺近くまで
生き物は、見えない。水を飲む動物の
ぎりぎりまで感覚を
王女の
魔女が二人に
湖の、戦士たちの反対側の水辺が
「来るぞ! 気をつけろ!」
戦士は
湖の水中から、何かが飛び出す。水を
一つ二つではない。十か二十か、簡単に表現するなら、たくさん、だ。
たくさんの何かが水面を跳ね、湖に
王女とミハノは、湖を
魔女が魔法の
戦士は、不意の
水飛沫がいよいよ、湖を
『きゃーっ?!』
王女とミハノが、
大ガエルの群れに
魔女が、
戦士は
集団で
戦士は大ガエルを
バキバキと、木の
『ゲコーッ!』
大ガエルたちが
マンバが枝を
戦士は
マンバは、戦士を迂回し、
戦斧が
「くっ!
重い
◇
重い
木の
しゃがむ。草を数本
「こっちで良さそうだな……」
戦士は
見まわす周囲にモンスターの
人間も戦士しかいない。三人とは
四人が三人と一人になった場合、
「まずは、あっちからか」
戦士は地図を広げた。進行方向を
そうそう、こういう
一人は
ガサリ、と
戦士は
「いやがった……」
楽しさに、思わず声が出た。
戦士は戦斧とタワーシールドを構えなおし、
気づいたマンバが、戦士の方を向いた。大ガエルはすでに呑み込まれてしまって、マンバの
戦士の
「シャッ!」
マンバが、開いた口から
戦士はタワーシールドで
マンバが
毒の
ドンッ、と強い
タワーシールドの
「ぐあっ!」
今
マンバが木々の間を
先ほどの
「ああ、これだから、冒険はやめられねえよなあ」
声が、
戦士は
戦士は立ちあがった。倒れて、毒消しを飲んでから、
手を
マンバが
逃げ出すほどの
木々の間を
赤い
大きなヘビ型モンスターが
血の
「
戦士は、
マンバに戦士の言葉が分かるわけがない。分かるとも思っていないし、分かる必要もない。ただ、無用な
マンバの胴体に、大きく
マンバが、
戦士は戦斧とタワーシールドを
「今、
戦士は、戦斧を頭上高くに振りあげ、振りおろした。
◇
「おーい! 三人とも、無事みたいだな!」
戦士は、近所の気さくなお兄さんみたいに明るい声で、大きく手を振った。
「戦士様っ! お
王女が、
数十匹の大ガエルに
森の中の開けた草むらだ。大ガエルから
大ガエルたちがゲコゲコと
「きゃーっ! 足を
「おおおおおのれ、カエルめっ! しし
ミハノがレイピアを
「おいおい! あんまり
戦士は声をかけて、三人の方に歩く。ゆっくりと近づくと、大ガエルたちが
『ゲコーッ?!』
また一斉に、悲鳴みたいな鳴き声をあげた。パニックになって、
四人だけが残った。戦士は周囲を見まわし、
「お前さんに
岩からおりた魔女が、ヒッヒッヒッと不気味に笑った。
「戦士様っ! 戦士様が
岩から飛びおりた王女を、戦士は体全体で受けとめる。
「おっと。無事で良かった。よく
ピンク色の
「きっ、きっ、きっ、
ミハノが半狂乱で、戦士と王女を引き離そうと割り込んだ。
「戦士様は、わたくしの
「いやいや、約束してないぜ?」
「もっ、
王女はミハノを
戦士は
戦士は、自分は
◇
オレは、
男としても背が高く、体格のいい、
日々は、戦斧を
今回の、一人でのモンスター退治は、強すぎる仲間との冒険に
オレは、戦士だ。そして何より、冒険者だ。
/わたしは
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