第12話 渓谷の魔熊 対 老ガンナー と 手伝い勇者
わたしは、
日々は、大剣を
人間の
わたしは、夢の中で、勇者と呼ばれていた。
◇
「あ、あの、王国から、
勇者は、
相手の
勇者は
今回の
今挨拶して
勇者は
ドワーフとは、人間と
「本当に、このような
エルフが、不快と
勇者は、
エルフは、思考を
「何じゃとぉ?!」
老ドワーフが
「銃なんて、
エルフの
「
エルフとドワーフは、種族間で非常に仲が
そうでなくても、今のはエルフが悪い。怒らせて当然の失言だった。
「んまぁっ?! ドワーフって、本当に
「あ、はい、どうぞ」
同じく
「それ、銃って呼ばれる武器ですよね? エルフさんが、魔法の超劣化版って言ってましたけど、そうなんですか?」
勇者は、なるべく
老ドワーフは、
「こいつはな、長年をワシと一緒に
その長銃はゴツく
「カッコイイですね。よく知らないのですけど、どういう
勇者は
「そりゃあ、オマエ。こうやって
老ドワーフが、
「そうすると、どうなるんですか?」
勇者は、ここぞとばかりに
「ここんところの銃口から、
「わぁ、すごい! 強力なんですね!」
勇者は、
◇
勇者には三人の
戦士は青い
エルフは、エルフ特有の長く
僧侶は、村の教会でも見かけるような
今回は、戦士は別用で不在だ。エルフはドワーフとの同行を
だから、
「うわぁ! かなり険しそうですね」
勇者は渓谷を見あげた。
地面は、
「どこからどう
勇者は、
「まずは、崖を登るぞ。登れる道は見つけてある。谷底を歩くのは、危険じゃからなあ」
老ドワーフが、
魔熊との戦いはすでに始まっている、と勇者にも分かった。探し始めた段階で、一挙手一投足が結果に
勇者は、突然の
「ハァ、ハァ……。やっと、頂上ですか? 今度こそ、頂上ですよね?」
勇者は
ここまで、急角度の
「ちょっと
老ドワーフも、荒れ地に
「あ、ありがとうございます」
勇者は老ドワーフの
「ワシはもう、何年もヤツを追っとる。ヤツは
老ドワーフが、長銃を点検しながら続ける。
「かといって、
この老ドワーフに協力を
「魔熊って、見た目はどんな感じですか?」
勇者は
「見た目は、大きな
「えっ? 熊って前脚四本もありましたっけ?」
勇者は思わずツッコミを入れた。
「
「えぇ……?」
勇者は
「
「えっ? 熊って外骨格ありましたっけ?」
勇者は思わずツッコミを入れた。
「完全に
老ドワーフが、硬い地面に
「えぇ……?」
勇者は困惑した。自分が知る熊は熊ではない
「武器は、
老ドワーフの
「弱点とか、ありませんか?
「一つだけ、あるぞ」
老ドワーフが、
「わぁっ、
勇者は、
「うむ、あれは、
メインの話の前置きの話である。
「
前置きの話の
「じゃが、魔熊も、ワシの
前置きにクイズが入った。今回の話は特に長そうだ。
「え、えーっと、……木に
勇者は
「
老ドワーフが
「ワシは、沼の
「おおっ! ついにですね!」
勇者は
「ヤツは、ワシを見るなり飛びかかってきおった。こんな
「それで、どうなったんですか?」
「六メートルの巨大な
「そうですよね、そうですよね」
勇者は前のめりになっていた。
「ワシは、ヤツの
老ドワーフが、
「ヤツの
「
勇者は興奮気味に
老ドワーフの鼻の傷が、
「ふ、ふんっ。
「お世辞なんかじゃありませんよ。つまり、
勇者は
「そうじゃ。そこから、ヤツの心臓を
道は示された。
この広い
勇者の
◇
勇者と
魔熊は、
見た目は、ぎりぎりで熊だ。
六足歩行でも、見あげるほど大きい。
魔熊が二本の
立ちあがると、いよいよ大きい。爪と牙の
……いや、やっぱり、ぎりぎりで熊ではない気がする。勇者の知る熊ではない。こんな熊がいてたまりますか、と心の中でツッコむ。
直立で
背負う大剣の
身の
大剣を外骨格の
勇者の左数メートルに立つ老ドワーフも、
魔熊が老ドワーフへと飛びかかった。
勇者は老ドワーフの前へ
「
「ワシに
二人とも
すぐに立ちあがる。大剣を構えなおす。
勇者は
「だっ、大丈夫ですか?」
「
老ドワーフに
魔熊は、
「しつこく追ってくるワシが
老ドワーフが、
老ドワーフの
勇者の
「ドワーフさん。わたしから
勇者は、魔熊と老ドワーフの
「ワシに構うな。自分の身は自分で守る」
老ドワーフが、低く
勇者と魔熊で、
勇者が先に
手前の外骨格に当たって、ガキンッ、と
すぐさま
魔熊は
意外とあっさり立ちあがられて、勇者は
「さがるな!」
老ドワーフの
さがろうとしていた
魔熊の胸の、外骨格の
すぐ
八割黒い視界に、魔熊の胸が血を
勇者は飛びそうな
背中に
目の前には
右手は大剣を
「てやぁっ!」
勇者は崖を飛び
自由落下はさすがに
とまらない。
足を
勇者は大剣を
魔熊が、崖の上から、勇者たちを見おろしている。
「すぐに降りてくるぞ。
老ドワーフが、左腕を布で
「肩、大丈夫ですか?」
「
片腕で
勇者は
「作戦は、どうしますか?」
返事がない。
「オマエさんを見くびって、
老ドワーフが、口角を
「これでも、勇者ですから。負けませんよ」
勇者も
石と砂の
◇
勇者は、魔熊の
大剣を構える。魔熊を
老ドワーフが勇者を見くびっていたように、勇者も老ドワーフを見くびっていた。守らないと死ぬ一般人くらいに
「グオォォォッ!」
魔熊が
後方で、ズドォンッ、と
「たあっ!」
勇者の
本当に
……いや、ぎりぎりで熊じゃない気がする。ぎりぎりで熊のような気もする。
魔熊が、上半身の
魔熊の背後に
魔熊の振り向きざまの
勇者は
勇者のダメージを
右の爪を
追撃がしつこい。右の爪と左の爪を
十秒ほど転がって、勇者は爪を大剣で受け流しつつ、素早く立ちあがった。
石ころの地面を赤い
魔熊が首を
完全に牙が突き立つ前に、
刃は外骨格に
老ドワーフの読み通りだ。勇者の全力の一撃が、魔熊の外骨格にヒビを入れた。
「グルルルルルル……」
魔熊が低く
「ハァ……ハァ……」
勇者は、
魔熊は、
大剣を振りあげた
…………カランッ、と石ころの
勇者が
魔熊が、
勇者は大剣を
大剣を振りきり、
飛びかかってこなかった魔熊は、勇者に飛びかかってこない。どころか、すぐさま勇者に背を向ける。そっちには、老ドワーフがいる。
勇者は、
魔熊の向こうで、ズドォンッ、と
魔熊の動きがとまる。重い音で、
「時間
老ドワーフが、
「はい! ドワーフさんも、お
勇者は全開の
◇
「というわけでした」
勇者は
「へぇ。
別用で
「ドワーフなんて、
「その道で長く生きてるなら、
「その
「説明はよく分からなかったが、魔熊を退治できたのは、そのドワーフがいたからこそ、だろうな。
「えっ? 説明、分かりにくかったですか? もう一回、説明しましょうか?」
勇者はショックを受けた。椅子から立ちあがり、机に両手をついて、戦士へと身を乗り出した。
「え? いや、いいよいいよ。知りたいことは知れたから、もう
戦士が、気さくな近所のお兄さんみたいに笑って、右手を左右に振った。
会話に不参加の僧侶は、やり
◇
わたしは、
わたしは、夢の中で、勇者と呼ばれていた。
/わたしは
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます