第10話 雪原に踊る白い女
わたしは、
日々は、大剣を
人間の
わたしは、夢の中で、勇者と呼ばれていた。
◇
少女は茶色の
空には、
「ハァッ……ハァッ……」
『オーホッホッホッホッホ』
雪原に、女の
少女は
背が高い。髪は白く長く波打つ。体形のメリハリが強く、
それぞれの手に、
『ウフフフフフフ』
白い女が、ローブを
ギィンッ、と
少女のローブが、
「旅人を
勇者は大剣を
白い女は、二本の
「くっ……」
勇者は
大剣で受けた白い女の
大剣が
白い女は雪の上を
ギギィンッ、と金属の打ち合う音が
白い女の
「ハァッ……ハァッ……」
しかし、白い女の一方的な
『ウフフフフフフ』
白い女が
勇者は、雪に
「ここです!」
気合の声で
白い女は、後方へと
勇者は
「勇者さーん! 今行きますねー!」
勇者には三人の
戦士は青い
エルフは、エルフ特有の長く
僧侶は、村の教会でも見かけるような
『ウフフフフフフ』
白い女が笑う。声のした方を
勇者は
「みんな!
勇者の
ギィンッ、と金属の打ち合う音が
「キャーッ?! 何か来ましたっ!」
僧侶が
白い女の
白い女はそのまま、僧侶の背中を
「僧侶さん!」
勇者は
ギィンッ、と金属の打ち合う音が
「キャーッ!
さらに混乱した僧侶が叫んだ。雪原にうつ
白い女が氷剣を
勇者は
「バーニングウォール!」
地面から、
冷たく
『ウフフフフフフ』
白い女が
僧侶は
「させません!」
勇者は、白い女と仲間三人との間に立ち
『オーホッホッホッホッホ』
白い女が、
「……ふぅっ」
勇者は
「勇者!
「は、はいっ!」
エルフの
◇
レンガ
「
戦士が
「
僧侶がベッドに突っ伏したまま、
僧侶は、白い女みたいなモンスターに、背中を
「
勇者は、僧侶のピンク
戦士は暖炉に近い
エルフは、体の
ここは、王国の
勇者たちは、ここの
「これからどうする、勇者?
戦士は
勇者は
「みんなは、出発の準備を
勇者は枕から顔をあげ、
◇
「本日は、よろしくお
勇者は、
王国軍の
兵士たちの
「おいおい。こんな
騎士の一人が、
騎士たちは、
「デカい大剣だな。そんな
別の騎士が、仲間の戦士の第一声みたいな
騎士は二十人くらいいる。全員が、背が高く、体格が良い、男の騎士である。
男たち二十人くらいが、
「強力な
また別の騎士が、
「実戦に近い状況で訓練したいので、このままお願いします」
「そうか、
居並ぶ騎士たちは、勇者の前に
「我ら騎士団とお手合わせくださる勇者様に、
『うおーっ!』
騎士たちが
勇者は
身の
「勇者様。本日は、
騎士団長の長そうな
「
勇者は元気良く
「ふむ、ならば、騎士たちよ! 勇者様を
『うおーっ!』
騎士たちが一斉に雄叫びをあげた。
騎士たちは木剣を
「まずは
騎士五人が、勇者を
カカンッ、と木剣の
次の五人も、次の五人も、木剣を
これではダメだ。雪の
「お
『はいっ!』
騎士団長の号令に、騎士たちが
騎士たちが勇者を
カカンッ、と木剣の乾いた音が鳴った。五本全てを弾き返した。
同時ではあっても、まだ対処できる。勇者自身は最小限の
次の五人も、次の五人も
騎士たちが、土の地面に
「
騎士団長の
勇者も木製の大剣を構え、精神を集中する。訓練は、まだ始まったばかりである。
何時間が
訓練と
勇者は、
騎士たちは、周囲に
「ハァッ、ハァッ……。あ、あの、騎士の皆さん、ありがとうございました」
訓練を
「まだですぞ、勇者様! 騎士たちよ、これで終わって本当に良いのか?! 騎士たるものの
騎士団長が騎士たちを
騎士たちが、立ちあがる。甲冑のベルトを
甲冑なしで
しかし、重い装備を外せば、動きが速くなる。
騎士たちが、
「あ、やっぱり、訓練の
勇者は、
◇
少女は茶色の
空には、
「ハァッ……ハァッ……」
『オーホッホッホッホッホ』
雪原に、女の
少女は
白い足は地面から少し
それぞれの手に、
この白い女に会うために、ここに来た。
「
少女は、ローブを
『ウフフフフフフ』
白い女が勇者に
ギィンッ、と
白い女の
ギギィンッ、と金属の打ち合う音が
勇者は足を動かさなかった。
勇者は背中を
「くっ……!」
氷剣が
でも、白い女の左腕を浅く斬った。
『ウフフフフフフ』
白い女が
お
勇者は白い女を
白い女は二本の氷剣をそれぞれの手に握り、楽しげに回転する。
ギギィンッ、と金属の打ち合う音が
勇者は
足を
「てやぁっ!」
勇者の大剣が、白い女の
白い女は、血の流れる自身の
まだ、
完璧なタイミングの完璧な
勇者は
白い女に、僅かに
「……あっ!」
勇者は、一つだけ、勝つ方法を
大剣を雪原に
白い女が、
赤い鎧の、ブーツを
地に突き刺した大剣を、両手で
「今度こそ、退治してみせます」
勇者は白い女を
『ウフフフフフフ』
白い女は
雪に
風の音が消える。寒さが消える。白い女の
不要な感覚の、全てが消えた。
「たぁっ!」
勇者は、最速全力で
勝負は
舞いあがった雪が風に流れる。視界が戻り、風の音が戻り、空気の冷たさが戻る。
勇者の
白い女は、
『ウフフフフフフ』
白い女が楽しげに笑う。バレエでも
勇者を見おろし、
白い女の
「勇者さーん! ご無事ですかー?!」
勇者は
白い女がなぜ勇者にとどめを
◇
わたしは、
わたしは、夢の中で、勇者と呼ばれていた。
/わたしは
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