第6話 優菜のお願い
俺たちはそれから、月曜日〜金曜日は学校で勉強、土曜日〜日曜日の午前中は渡瀬組のシノギの手伝い、午後は優菜と一緒に勉強したり、買い物に出かけたりしていた。
そんな生活が2週間続いた。しかし、流石に親と離れてこんなに過ごしたことがないから一度家に帰って顔を見せておきたいと俺と琢磨は思った。
〜渡瀬組事務所〜
湊音「小林さん!少し相談いいですか?」
小林「何でしょう?」
湊音「俺たち、ここに来てまぁまぁ経つんですけど一度家に帰って親に顔見せときたいんですけど。」
小林「そうですか……。少し待っててください。」
〜5分後〜
小林「少し親父と相談してきました。」
琢磨「それで、どうでした?」
小林「出来るならお嬢の側にいてほしいそうですけど、いきなり連れ去ったってこともあったから次の土日は家に帰っていいそうです。」
湊音「そうですか。」
琢磨「ありがとうございます。」
小林「今日は日曜日ですので、あと5日間はお嬢の護衛よろしくお願いします。」
湊音・琢磨「「もちろんです。」」
〜次の日〜
昼休みに優菜さんと弁当を食べていたが、1つ疑問が浮かんだ。
湊音「そういえば、優菜さんは最低限の買い物には行くのに遊びにはいかないんだね。」
優菜「そうね……。実は、お父さんから『あまり遊ぶな!』って言われてるのよ。」
琢磨「そうなの!?理由は?」
優菜「一度聞いたら、『もし遊び回って他の組のものに目をつけられたらどうするんだ!』と言っていたわ。」
湊音「そうか…。でもそれは俺たちが来る前の話だろ?今は俺たちがいるんだし、許してくれるんじゃないか?」
優菜「!……そうね。小林に聞いてみるわ。」
〜放課後、渡瀬組事務所〜
優菜「小林〜。小林はいるー?」
タタタタ
小林「はい。なんしょうか、お嬢。」
優菜「遊びに行っていいかしら?」
小林「はい。遊びにですね………え!?」
優菜「駄目かしら…?」
小林「うーん……。私が勝手に決めるのは…。親父に聞いてみようにも今日は姐さんと食事に行ってるし……。」
湊音「俺たちからとお願いします。」
琢磨「何かあっても俺たちが全力で守りますから!」
小林「……………。分かりました。でも、6時には帰ってきてください。じゃないと私が親父に殺されてしまいますから…。」
湊音・琢磨「「ぜ、絶対に6までに帰ってまいります!」」
続く
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