第3話 平穏な生活が終了をむかえた…。

俺たちは今、渡瀬組の敷地内を歩いている。

琢磨「お、俺たちどうされるんだ?」

  「け、消されたりしないよな…?」

湊音「まさか〜…。ま、まさかね?」

そんなことを言い合いながら敷地を進むと屋敷の玄関が見えてきた。


小林「さ、どうぞ上がってください。」

湊音・琢磨「「お、お邪魔します…。」」

上がろうとすると奥からドタドタと足音がした。

ヤクザ1「カシラー。おかえりなさいませ。」

ヤクザ2「無事に戻られたんですね。」

組の人が若頭である小林さんをお出迎えしてるんだ…!な、なんかスゲ〜。

小林「無事にって…。俺があんなことで死ぬと思ったのか?」

ヤクザ1「ところで、このガキ2人はなんですか?」

ヤクザ2「借金の形ですかい?」

こ、こぇ〜………。

小林「この2人はお客さんだ。」

  「親父はいるか?」

ヤクザ1「親っさんですか?今日は仲のいい坂野組の組長とお茶しに向かわれています。」

ヤクザ2「あと10分もすればお帰りになられると思われます。」

小林「そうか。それじゃ、この2人には奥の今で待機してもらえ。」

ヤクザ1・2「「はい!」」


〜10分後〜

「親っさんがお戻りになられたぞ〜!」ドタドタ

「「「「おかえりなさいませ!!」」」」

す、すげぇな…。本当にこういう風になってるんだな…。

驚いていると部屋のふすまが開いた。

組長「いや〜、すまんな。待たせてしまって。」

湊音「い、いえ…。」

琢磨「全然…。」

組長「話は小林から聞いている。まずは、すまんな。手荒な真似をしてしまって…。」

湊音「い、いえ…。こうして無事ですし…。」

組長「それで、君たちに頼みたいことがある。」

琢磨「頼みたいこと?」

組長「それは…、娘である優菜ゆうなの直属のボディガードになってほしい。」

湊音・琢磨「「…………は?」」

組長「優菜が心配で一応側近を付けておるんだが優菜がそれを嫌がってな。それに学校とかはどうしても離れてしまうんだ。」

琢磨「は、はぁ…。」

組長「そこで!腕っぷしもあり、心優しい君たちにお願いしたいんだ!」

湊音「そ、そんな!いきなり言われても…。」

琢磨「そ、そうですよ!」

組長「そうか…。それじゃあ……ボディガードになるか…。」ドンッ

下を見ると畳にドスが刺さっていた。

湊音・琢磨「「!!??」」

組長「さぁ、どうする?」

驚いているとふすまがいきなり開いた。

優菜「何してるの!!お父さん!」

組長の娘の優菜さんだった。

優菜「カタギにこんなことして!」

  「お父さんがごめんなさい。このことは気にしなくて大丈夫だから。」

湊音・琢磨「「………………。」」コクッ

     「「ボディガードの件受けさせていただきます!」」

優菜「えっ!」 

組長「そうかそうか!頼りにしてるぞ!」

こうして、俺と琢磨の平穏な生活は幕を閉じ、波乱な生活が始まろうとしていた。 


                     続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る