第11話中年時代は踊る(終)
ペンクラブのパーティーから半年が過ぎた。
めぐみとヒロサカは同棲を始めていた。
まさか、羽弦先生が恋のキューピッドになるとは。
季節は秋の終盤に差し掛かっていた。
仕事は相変わらず忙しい。
正樹が田山に小銭を渡し、缶コーヒーを買って来てもらった。
「めぐみ、ヒロサカ君と上手くいって良かったな」
「ありがとう、正樹君。私、今月一杯で会社、退職するの。そして、専業主婦になるの」
田山は、
「めぐみさんがいなくなると、寂しいなぁ」
「田山君は、正樹君に一杯お酒飲ませてもらいなさい。たまには、私も顔を出すから」
正樹は、缶コーヒーをぐいっと飲み、
「ま、めぐみが幸せになるんだから、笑顔で送り出そうじゃないか、田山」
「はい。たまには、飲み会に参加して下さいよ」
「はーい」
めぐみはとてもキラキラしていた。
幸せの絶頂なんだろう。
この辺りで、この物語を終わらせよう。
了
この作品は、「僕たち高校弓道部」から、「あの日の青春」、そして、「中年時代は踊る」の三部作でございます。
もし、興味のある方は、お読みください。
中年時代は踊る 羽弦トリス @September-0919
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