第6話めぐみご乱心

川魚料理専門店「竹中」に、3人は入店した。

虹鱒の刺し身と鯉の洗い、鯉こくで焼酎のお湯割りを3人は飲んだ。

3人とも、ビアガーデンの梯子でデキあがっていて、正樹はめぐみが酔うと脱ぎ魔である事を知っている。

鯉の洗いを酢味噌で食す。

これが、焼酎のお湯割りに会う。客はこの三人組だけだった。

しぶい店を知ってるもんだ!と、めぐみは2人から称賛を得た。

めぐみは気分を良くして、

「あら、お湯割り飲んだら暑いわね」

と、言いTシャツを脱いだ。

「おいおい、めぐみ!それは、流石に不味いんじゃないか?」

「え?ブラも外そうか?」

田山はキャッキャ笑っている。笑っているが、股間が膨らんでいる。

何なんだ!ブラジャー姿の女と股間を膨らませた男の面倒を見なくてはいけない。

これは、ここの店で解散した方が良さそうだ。

「じゃ、もう10時だし解散しようか?」

「えぇー、やだ、キャプテン」

「まだ、飲めます、西さん」

2人はさらに飲む気でいた。

4軒目はめぐみのアパートだった。


Tシャツを着せるのに大変だった。

「さ、みんな、飲むわよ」

と、めぐみは業務用の大五郎をテーブルに置き、グラスを2人に渡した。

「めぐみ、割るものは?」

「無し」

「せめて、氷は?」

「無し」

「えぇー、死んじゃうよ!な、田山」

「僕はストレートで大丈夫です」

「お、お前、裏切りやがったな!酒弱いくせに!」

「酒が弱いのは、キャプテンでしょ?」

2人が敵になった。

「おのれ~、しょうがないストレートで飲んでやる」

3人は大学生の様に安酒を飲み始めた。

いつの間にか、めぐみは上半身裸で、田山は全裸だった。

2人が正樹も服を脱げ!と、言われたが正樹は1人だけ正気なので、ワイシャツを脱ぐことはなかった。

つまみはサバ缶だった。

時間は夜中の2時。正樹はタクシーを呼んだ。

眠りこけている、全裸の田山を叩き起こし服を着させてめぐみのアパートから脱出した。

めぐみは2人に、「また、飲もうねぇ」といい、ドアを施錠したのを確認してからタクシーに乗った。

やっぱり、成長しないめぐみの酒ぐせだった。

それでも、楽しかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る