第24話 お尻を叩いて
「ぉ、おほぉ!? 拘束プレイをしようと思ったら逆に拘束されて雄潮を噴かされるなんて!? え、えひひ、そ、そんなの完全にエロ漫画じゃないですか!?」
二時間に渡る破廉恥撮影会が終わると、今度は破廉恥座談会が始まった。
あまり人に言う事ではないと思いつつ、遊馬としても相談がてら話を聞いて欲しいという気持ちがないわけではない。
相手は青葉の姉だし、引き籠りのエロ漫画家なら問題ないだろうと赤裸々に語っている。
元々そのつもりだったし、バイトだと思えば抵抗感も薄かった。
「雄潮……。AVでは見た事があるんですけど、実際どんな感じなんですか? 白いお漏らしとは違うんでしょうか?」
「違いますね。あれはただのおしっこだと思います。いった後に相棒の頭を刺激されるとくすぐったいような感じになって、勝手に飛び出しちゃうんです。最初は知らなくて、相棒が壊れたんじゃないかと焦りましたよ」
「なるほどなるほど。勉強になります」
エッチな話を聞いている時の紅葉は真剣そのものだ。
プロの顔になってノートパソコンにカタカタメモを取っている。
ちなみに今は、リビングでテーブルを挟んで向き合っている。
無意識だろうか。
時折紅葉の左手が切なそうにテーブルの下に潜るのは見ない事にした。
遊馬も気持ちは同じだが、ぐっと膝の上で拳を握って耐えている。
エロいドスケベお姉さんと猥談。
こんなの聖人様だって興奮する。
だからこそ、遊馬はチントレになると思った。
男子が授業中に無意味に空気椅子をするアレと同じような心地だ。
人目もはばからず扱きたくなるような相棒のむず痒さに耐え、鋼のように固くなる相棒を宥めるべく心を落ち着ける。
相棒を自在にコントロール出来るようになれば雫の満足にも繋がり、二人のチョメチョメはより良いものになるだろう。
今の所、まったく収まる気配はないが。
「その、次はもう少し突っ込んだ事を聞いてもいいですか?」
「勿論です。青葉さんから聞いてるかもしれませんが、雫とのチョメチョメはあまりにも気持ち良すぎて、なかに突っ込むとあっという間に放出してしまうんです。それでも最近は少しずつ時間が伸びてはいるのですが……」
最初は酷かった。
雫の裸に興奮しすぎて、入れる前にいってしまった。
チョメチョメの時はいつも雫がゴムをつけてくれる。
やり方は色々だが、あの時は口だった。
その時点で気持ちいい。
我慢できず込み上げてしまう。
沢山練習してくれたのだろう、ゴムをつけるだけでも極上の愛撫のひと撫でのように気持ちいいのだ。
童貞の相棒に耐えられるはずがない。
その後も、下の唇に触れただけで出てしまったり、入れた途端に出てしまったりと散々だった。
でも、仕方ないと思う。
雫は超絶美少女で、身体もめちゃくちゃエッチで、抱き心地も最高なのだ。
パブロフの犬みたいに、遊馬の相棒は雫を見ると勝手に興奮し、触れられると達しそうになってしまう。
それでも最近はチントレの効果が出て来たのか、少しはマシになってきた。
それだって、雫にペースを落として貰ってなんとかという感じではあるが。
大好きな相手だからこそ余計に気持ちよくなってしまうのだろう。
悩ましい問題である。
「あ、いえ。実際に突っ込んだ時の話じゃなくて、深い話と言う意味で」
「……ぁ、はい」
冷静に突っ込まれ、遊馬は赤くなった。
紅葉に毒され、遊馬も頭がピンク色になっていたらしい。
「その、嫌な気持ちになったらすぐに言ってくださいね。イラっとしたら殴って貰っても構わないので。私、叩かれるのが好きなので! むしろ叩いて欲しいと言うか! お、お尻だとベストです!」
ピピーッ!
「イエローカードです」
「あ、すみません。つい本音が。つまりその、遊馬君の気持ち的な事を聞きたくてですね。実際の所、どうなんでしょうか。うちの妹と彼女さんを共有するというのは……」
地雷原に踏み入るような顔で紅葉が聞く。
確かに突っ込んだ話だ。
相手が青葉の姉のエロ漫画家でなければ、ちょっとムッとしたかもしれない。
だが、元々遊馬はそのつもりで来ていたのだ。
それに、青葉以外の人間の意見も聞いてみたい。
変わり者だが、紅葉は大人だしエロ漫画家だ。
どういう感想を持つか聞いてみたい。
「よくわからないというのが正直な話です。相手が男なら俺も素直に浮気だって怒れたんでしょうが。女同士のチョメチョメなんかよくわからないし、実感も持てないんです。青葉と付き合った後も雫は俺と寝てくれるし、むしろ余裕が出来た分、すごく大事にしてくれてる感じがします。俺とする時も、無理して動かなくていいから、入れたまま抱き合っていたいみたいな。まぁ、それでも俺は気持ち良すぎで出ちゃうんですけど。とにかく、雫が俺の事を好きだって気持ちはちゃんと伝わってるし、妹さんのおかげで関係が上手くいってるのも事実なので、責められないというか……。今回の件だって、そんな義理なんかないのにこうしてお姉さんを紹介してくれたわけですし。俺からしたら、むしろ妹さんの方がなんでそんなに良くしてくれるんだ? って不思議なくらいですよ」
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