第3話 女子寮での痴態

 クライブから逃げた私は、お世話になっている女子寮に戻った。いつも顔を見せてくれる管理人さんは留守のようだ。学生は私以外誰も戻っていないようだった。


 きっと、友達同士で食べ歩いたり、ショッピングに行ったりしてるんだろうね。はぁ~、ボッチはつらいな。なんだろうね、これは?


 女子寮の共同施設のリビングに新聞のようなものが置いてあった。


 へえ、こういったものがあるんだ。わたしは、ほとんどが山での生活、いやいや遊んでいたし、うーん、令嬢として、これはまずくないかな。前世の知識がなかったら、私ってオワコンだったんじゃ。


 気にしない、気にしない。聖女速報だって読んでみよう。


 へぇ、ついに四天王でも最弱さんが、銀の聖女候補に倒されたんだって、その前はデスシーラ、ワイバーンって言う危険種Sのモンスター、それに、こいつだけ写真があるね。こいつ知ってる、夜にバーベキューしてたときに襲いかかってきたやつだ。鳥さんじゃなくて、あれコカトリスだったんだ。焼き鳥にしてやったような。これはC級程度なんだ。


 私はモンスターの知識がそこそこ程度で、高レベルの狩場はヘビーユーザー達が独占していたから、詳しくは知らないんだ。メインイベントにモンスター狩りは必要なかったから、おもにゲームのアバター素材目的で倒すぐらいだしね。


 メインルートをクリアする程度なら、聖なる王子様とヤレばヤルほど強くなるカオスなゲームだから、私みたいに身体を鍛えなくてもいいんだ。魅力で勝負なんだよ。


 でも、さすがヒロイン様、四天王をもう倒すなんて、活躍してらっしゃる。がんばれ、がんばれ。よし、そろそろ自分の部屋に戻ろう。


 自分の部屋に入ると、まず制服を脱いだ。そしてスカートを脱いでから熊さんショーツを覗いた。


 彼に見られてしまった。しかも熊さんショーツを、なぜあのタイミングであんな展開になってしまったのだろう。うん、大丈夫かな。


 私はショーツを脱いで手に取った。今のわたしは、ブラしかつけていない、こんなわたしを誰かに見られでもしたら、かなり終わってるよね。


 うーん、汚れもないし、恥ずかしいシミもなし、大丈夫、大丈夫っと、良かった~、って、彼氏でもないのに気にしすぎかな。はぁ~と、私がため息をついた瞬間、キーと私の部屋のドアが開いた。


「寮はここで、部屋番号は、ここでいいんだな、本当にあっているのか? 迎えの管理人も、人が誰もいないんだ、そうか、ありがとう、また連絡する」


 そう言ってクライブがスマホン、こっちの世界のスマホを切って、わたしの部屋のドアを開けた。


 彼と目があった。両者無言になる。わたしは、目をそらす。


 だって、今の私の状態って、私が彼にショーツを見て見て、って見せつけているような感じで、しかも、ブラ一枚、私のあそこが丸見えの状態だよ? 痴女? ああ、死にたくなってきた。


「す、すいません、へ、部屋を間違えました」


 そう言って彼は静かにドアを閉めた。


 わたしは部屋の鍵を閉めたあと、はいてナイ状態のままベッドに潜り込んだ。もちろん、顔は真っ赤なままで、穴があったら入りたいというか、すでにベッドに入ってます。


 わたし、鍵をかけ忘れていただなんて、こんなこと、ありえない。なぜ、さっきから、クライブが私にからんでくるの。ここって、女子寮なのに、なぜ彼がこの部屋にきたの。


 あのクライブの優しげな瞳を思い出す。彼にショーツだけでなく、私の恥ずかしい姿まで見られてしまった。でも彼がもし、あそこから強引に私を襲ったら? 変な気分になってくる。自然にアソコに手をつけてしまう。


 わたしは妄想してしまう。あのまま彼に私の恥ずかしい姿をスマホンで写真を撮られてしまって……それでわたしは脅されてしまう。仕方なくクライブに犯されてしまうんだ。そう、わたしの身体は彼の手で弄ばれ、彼の全ての欲望の吐口として使われてしまうんだ。


 ごくり、ご、ごめんなさい、彼はわたしの今日のおかずになってしまうかも、わたしはまだ処女だけど、前世の知識があるせいで、彼との行為を容易に想像してしまう。


 すごい、身体が熱くなってくる。わたしの淫らな興奮は抑えきれず、指でアソコを慰めてしまう。敏感な突起部分に軽く触れるだけで、身体に電流が走ったような快感が走ってしまう。


「あっ、だめっ、あんっ、やだったら、クライブ、やめて」


 わたしの妄想の中のクライブはドSな変態男と化していた。絶え間無く恥ずかしいことを強制させられた私は、もうぐちゃぐちゃに、めちゃくちゃにされていた。わたしって実はMなのだろうかと思うほど、その行為が快楽と化していた。アソコに抜き差ししていた私の指がより激しくなっていく。すでに、わたしのあそこからは、たえまなく、溢れ出している。さらに、刺激して、


「あっ、ああっ、いくっ、いっちゃう、いっちゃうよぉ。あっ、ああああっ!」


 足の指先がピンとなってしまって、わたしはイッテしまった。快感の余韻で目の焦点が定まらず、荒い吐息を漏らしていた。


 ああ、やっちゃったよ、やっちゃたよ。こんな昼間からわたし、やっちゃったよ。ティシュでアソコを綺麗にして、ふぅーとため息をつく。そういえば、カーテンを開けたままだった。カーテンのほうに振り向くと、


「えっ?」


「…………」


 クライブと目があってしまった。


 彼は隣の男子寮の向かいの窓から私を見ていた。たしかまだあそこは、空き部屋だったような、どうして?


 クライブは俯きながらその顔を赤くして、


「僕の名前が聞こえたと思って、それで、だな。すまない」


 そう言って彼はカーテンをしめた。


「いやあああああああああ」


 と、思わず叫んでしまった。


 羞恥心で私の顔は真っ赤なりんごになっていた。

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