第22話
「この家だと落ち着かない」
と言われ、多少なりとも衝撃を受けた。
この世は全て私の思う通りに動いていると思っていたし、今までもそれが当然だったからだ。
そうしていると相手が言ってきた。
「離婚が無理なら家を出させて。」
普段なら「無理」の一点張りだが、流石に昨日の言葉を聞いた後ではできないと思い、理由を聞いた。
「この家だと落ち着かないし、俺は何もかも嫌になってる。とにかく出て落ち着きたい。」
「ふーん。」
それだけで終わりにさせた。
家を出られたら、家を出たことが周りに知られたら何と言われることか。。
だから私は出させなかった。
そうすると又別の日言ってきた。
「家を出たい。」
まただ。うざい。
「お金は?迷惑かけないでくれる?」
と返すと
「俺の稼いだ金だ。」
と言われた。
でもこっちは子供いるし金がなくなったら困る。
この時まだ私は働きたくないし働いていなかった。
だから「だから、無理!」と突っぱねてやった。
そしてこの時は絶対に家を出させない自信もあった。ただあったけれども、結局は出ていくことになるとは、この時は思ってもいなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます