第21話

次の日、相手は普通に仕事へ行った。

夜になり食事も先に済ませ、一応帰りを待ってやる。

でもなかなか帰ってこない。

どうせまた飲み歩いているのだろう。

と思っていたら、、

深夜になりもう終電も終わる頃連絡が来た。

「帰れないから泊まる。」

出張以外で初めて泊まったな。

まあ明日になれば帰ってくるなと思って返事だけしておいた。


朝になって帰って来た。

でも必要な物だけ持って直ぐに仕事へ行った。

そして夜になり、一応帰りを待ってやる。

そうするとまた「帰れないから泊まる。」

二日目。

まあ様子を見るか。


その次の日も泊まると連絡があった。

その次の日も、また次の日も泊まると。

たまに帰ってくるけどほぼ家に帰ってこない。

さすがに私も疑い、帰ってきた所を問い詰めた。

「ねえ、泊まりが多いけど他に女でもいるの?!」

すると相手は

「いない。」

と言って、ある物を見せられた。

それはビジネスホテルに泊まった領収書。全て泊まると連絡があった日だった。

私は

「何でこんなに泊まるの?タクシーで帰ってくればいいじゃない!」

と返した。

そうすると相手から思いもよらない言葉が返ってきた。

「この家だと落ち着かない。」

私はようやく気づいた。

相手が帰ってこない原因は私にあると。


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