掟の大会編
第52話賢者会議
―とある国の会議室
「ついにあの新米賢者が魔王まで従え始めましたな」
白いローブを被った老人達の内一人が呟く。
「彼の管理はあなたに一任しておりましたな、賢者イリス、いやイリス学園長」
同じく別のローブの老人が呟く。
「魔法大国ユースティアを乗っ取った挙句、魔物を配下に置くとはどういう事だ?」
ローブ越しにも分かる筋肉隆々の男がイリスに向かって呟く。
「それは…」
イリス学園長もとい賢者イリスが査問会を受けているこの組織こそ、
あらゆる国々・大陸から集められた魔術師の最高峰である“賢者”の集団、
≪賢者院≫である。
イリスもゼロも当然この組織の一員だ。
「彼に侵略の意図なんてありません!今回だって魔王討伐はしてるんですよ!?」
本当は野心ありまくりなので見破られない様に必死に擁護するイリス。
一度彼の計画に加担した以上、バレたら自分にも嫌疑がかかる。
「それでも新魔王を臣下にし生き残している理由にはなりませんよ」
若いローブの男が呟く。
生き残してるのではなく殺せないだけだというのに。
しかし弱みを見せればつけこまれる。
イリスはあえてその事実を隠した。
「しかもバビロニア等という珍妙な国家まで作り人材を集めているとか。
これじゃあ侵略の意思ありと思われても仕方がありませんな」
最初に発言したローブの老人が追い打ちを掛ける。
そしてついに決断は下された。
「賢者ゼロを賢者から破門した上で処刑する!」
こうして大賢者ゼロの新たなる戦いが始まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます